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ぐるナイ、行列の敏腕プロデューサーに学ぶ仕事術、「成功は準備が9割」

11/18(月) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

● レビュー

 料理の世界では「仕込み」「下ごしらえ」。テレビ業界では「事前下見」「下調べ」。このように、仕事で良い成果を出すには準備が大切なことを想起させる言葉は、数多く存在する。ある名店の寿司職人は、「寿司は準備が8割」と語っている。そして、『ぐるナイ』『行列のできる法律相談所』『¥マネーの虎』など、数々の人気番組を手がけてきた敏腕プロデューサーである著者によると、仕事の成功は「準備が9割」という。

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 本書『すごい準備 誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ!』では、著者が生み出した、相手の心を動かす伝え方や交渉の本質とそのノウハウ、つまり「すごい準備」が一挙公開されている。プロデューサーという仕事は、番組の内容・スケジュール・予算の管理などを行う、いわば「なんでも屋」だ。番組の出演交渉など、具体的エピソードや成功の秘訣を読み進めると、「その手があったか!」と膝を打つこと必至だ。

 交渉と聞けば「取引先と価格や納期の交渉をする」「プロジェクトを遂行する上で他部門と交渉する」など、仕事のシーンが思い浮かぶかもしれない。しかし、実際には「好きな相手に想いを伝える」「妻にお小遣いアップをお願いする」など、恋愛や家庭でも交渉力が求められている。

 用意周到な準備により相手の心を動かす交渉術は、実生活の幅広い場面で応用できる。大切な交渉が控えている方には、熟読していただきたい一冊である。「すごい準備」という最強の武器を身につければ、より充実した人生を送れるはずだ。(木下隆志)

● 本書の要点

 (1)交渉に必要なものはRPDサイクルであり、R=準備、P=計画、D=実行を表す。一冊の「準備ノート」を用意し、RPDサイクルをまわせば、交渉で成功を手にすることができる。
(2)「準備ノート」に問題点を書き出し、解決策を記入して、優先順位をつければ、交渉の突破口を見つけ出せる。
(3)「準備ノート」を作成する最大の理由は、交渉相手と自分の「共通点」や「焦点になる言葉」を探すことであり、それが相手の口説きポイントになる。

● 要約本文

 ◆交渉成功のカギは「RPDサイクル」にあり
◇大物社長を口説く

 プロデューサーの著者が初めて企画から立ち上げまで行った番組は、『¥マネーの虎』である。この番組は、「虎」と呼ばれる5人の社長が、「アカの他人」に身銭を切って投資するという内容だ。実のところ、『¥マネーの虎』以上に、立ち上げで苦労したものはなかったという。

 最も苦労したのは、この番組に出演してくれる社長探しである。「お金を投資してほしいが、失敗したらお金が戻らない可能性がある」。こんな企画はテレビ局として前代未聞。投資する社長にとってもハイリスクである。

 しかも、土曜の深夜番組であり、高額な出演料を払えるはずもなかった。しかし、著者はこれから紹介する「すごい準備」によって、社長たちを次々と口説くことに成功した。さらには、『¥マネーの虎』は海外に輸出されるほどの人気番組となったのだ。

 ◇RPDサイクルとは?

 プロジェクトを進める上で、PDCAサイクルを耳にすることは多いだろう。これは計画(P)→実行(D)→評価(C)→改善(A)のサイクルから成る。

 このPDCAサイクルは、実は交渉の場面には向いていない。なぜならば、交渉というのは、Pの計画(Plan)以前に、Rという徹底した準備(Ready)を必要とする一発勝負の世界だからだ。そのため交渉に失敗してしまうと、評価(C)や改善(A)のチャンスはないに等しい。

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最終更新:11/18(月) 6:01
ダイヤモンド・オンライン

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