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宮原知子、ファイナル出場を逃すもショックはなし。前向きに全日本へ

11/18(月) 5:35配信

webスポルティーバ

グランプリ(GP)シリーズ・フランス大会2位の宮原知子は、11月15日からのロステレコム杯で2位以内になればGPファイナル進出が確定し、3位でもほぼ確定の状況だった。しかし、結果は惜しくも4位。ファイナル出場を逃すことになった。

宮原知子も出演したファンタジー・オン・アイス2019

 自身初の経験となるGPシリーズ連戦で、宮原は14日の公式練習後に「思っていたより疲れはない」と話していたが、フリーの演技後には「今日は疲れたという感じはなくていつもどおりなんですけど、昨日は何かよくわからないけど一番疲れていました」と疲労があったことを吐露した。

 その影響もあったのか、15日のショートプログラム(SP)では、それまで普通に跳べていた3回転ルッツの調子が6分間練習になってからおかしくなってしまった。

「それまではよかったので、6分間練習の時に悪くて『どうしようか』という気持ちになった。それがそのまま出てしまって、緊張で硬くなっていたのもあった。うまくタイミングが合わなかったという感じでした」

 こう話す宮原は、予定していた冒頭の3回転ルッツからの連続ジャンプが2回転になってしまい、連続ジャンプにもできなかった。

 その後の要素は「とにかく失敗をしないように」ときっちり滑り、最後の3回転ループに2回転トーループを付けて少しでも得点を上げようと試みた。結局、SPの得点は63.09点で6位発進。演技構成点は、完璧な滑りでSPトップになったエフゲニア・メドベデワ(ロシア)に次ぐ34.54点を獲得していただけに、悔しいスタートになってしまった。

 それでも、SP3位のマライア・ベル(アメリカ)と4.02点差で、16日のフリーでは逆転表彰台の可能性は十分あった。

 しかし、中国杯でも苦しんでいた回転不足のミスが出てしまった。

それでも、しなやかに表現する宮原の演技は観客の心をつかむ流麗なものだった。3回転フリップからの3連続ジャンプのフリップで転倒した時は、宮原の滑りに見とれていた観客が悲鳴を上げるほどだった。

 最終的なジャッジスコアでは、転倒した3回転フリップを含め、7本中5本で回転不足をとられた宮原。フリーの得点は129.33点にとどまり、合計は192.42点。2017年11月のNHK杯以来となる200点を下回る結果になってしまった。

「映像を見たら仕方ないなと思うジャンプもありましたが、これは大丈夫かなと思うものもあった。それでも回転不足を取られたことには変わりないので、そこは頑張るしかないと思います」

 宮原自身がこう話すように、今季は判定が厳しくなっているのは事実だ。それでも「直すところがたくさんあって、練習しなければいけないこともたくさんあるということは、まだまだ伸びるということだと思う」と宮原はあくまでもポジティブだ。

「年々自分のプログラムが難しくなっているというのも感じますし、総合的にいろいろなことを考えるようにもなった。難しいことは難しいけど......、今シーズンはジャンプもスケーティングも含めて全体的に頑張ろうと思ってやっています。一番いい感じで練習ができている感覚はあるので、前向きに行きたいと思います」

 宮原は中国杯で2位になったあと、見つかった課題を克服する練習が十分にできないまま連戦でロステレコム杯に臨む状況だった。そのため、ファイナル進出は「出られたらラッキー」と考えていた程度だという。そのため、出場を逃したことにショックの色は見せていない。

「もちろんファイナルも大事ですし、『もっとできたな』という思いはあるけど、全日本選手権も大事なので......。去年5連覇を逃して3位だったから、今回は優勝したいという気持ちはもちろんありますけど、一番は世界選手権に行きたいというのがある。そのためにも、全日本では自分ができることを出せるようにしていきたい」

 今回はジャンプの回転不足を取られたが、以前のような失敗はしなくなった。その点では「やってきたことを信じることが一番必要で、メンタルの問題だと思う」と宮原は言い切る。

さらに「トリプルアクセルは、まだ試合で絶対に飛べるというところまではぜんぜん来てないので、いつ入れられるかわからない。でも、挑戦することに意味があるので、トリプルアクセルはあきらめずに頑張りたい」と、意欲を口にする。

 表彰台は逃したが、宮原はこの大会で強い心を見せてくれた。

折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

最終更新:11/18(月) 5:42
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