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阪神・近本光司とヤクルト・村上宗隆、セ・リーグ新人王を獲得するのは? 対極の成績をどう評価するか

11/19(火) 11:06配信

ベースボールチャンネル

 ポストシーズンも含めた全日程が終了し、各球団来季に向けた新たなチーム作りに着手し始めたプロ野球。今季も目覚ましい活躍をみせた新人選手が数多く登場した。その中でも、特に最優秀新人選手(新人王、11月26日発表)へ期待が高まる選手といえば、阪神タイガースの近本光司外野手と東京ヤクルトスワローズの村上宗隆内野手だろう。

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 2人は同一リーグに在籍しているため、少なくともどちらか一方は受賞を逃すこととなる。

 阪神・近本は、今季社会人野球を経てドラフト1位でプロ入りした即戦力ルーキー。開幕からスタメンを勝ち取ると、シーズン途中からは俊足を武器にリードオフマンに定着した。4月18日から5月2日までは、球団新人記録となる13試合連続安打をマーク。新人ながら、オールスターゲームにも選出され、第2戦ではサイクル安打を含む5打数5安打の大暴れでMVPも獲得した。

 9月には、長嶋茂雄氏が持つ新人安打のリーグ記録(153安打)を61年ぶりに塗り替える快挙。最終的にシーズン159安打まで記録を伸ばした。

 シーズンを通して試合出場を続け、36盗塁はリーグトップの数字。阪神では2005年の赤星憲広氏以来となる最多盗塁(盗塁王)のタイトルを獲得した。その一方で、15盗塁死はリーグで2番目に多く、まだまだ課題も残している。

 また、足に注目が集まりがちだが、甲子園という広い本拠地ながら、9本塁打(甲子園3、神宮2、横浜2、マツダ1、倉敷1)を放つなどパンチ力も秘める。チーム内では、大山悠輔、マルテ、福留孝介に次ぐ本塁打数だった。さらに、守備でも「三井ゴールデン・グラブ賞」において、外野手部門で97票を集め4位につけた。

 一方、ヤクルト・村上は、九州学院高から2017年ドラフト1位で入団。昨季は、1年を通じてファームの試合に出場しプロ生活の土台を作った。1軍では6試合の出場にとどまるも、広島・岡田明丈から初打席初本塁打をマークするなど、大器の片鱗を見せていた。

 そして2年目の今季、大きな飛躍を遂げたシーズンとなった。開幕戦に「6番・三塁」で名を連ねると、そのままチーム唯一となる全143試合に出場。最下位に低迷するチームの中でひと際存在感を放った。

 特筆すべきは、長打力の高さだ。36本塁打と96打点はともにリーグ3位の数字をマーク。これは高卒2年目以内のプロ野球史上最多記録(本塁打は中西太氏に並ぶタイ記録)となる。また、10代の記録に限れば本塁打も清原和博氏の32本を上回り単独1位と、同世代の中では群を抜いた成績残している。

 8月12日の横浜DeNAベイスターズ戦では、クローザー山崎康晃から逆転サヨナラアーチ。19歳6カ月でのサヨナラ本塁打は、NPBにおける最年少記録となった。ほかにも74四球は巨人・坂本勇人に次ぐリーグ6位の数字。リーグを代表する強打者たちと同じように、厳しいマークにあった。

 一方で課題としては、確実性が挙げられる。規定打席に到達した選手の中で、打率.231はリーグワースト。184三振は、ヤクルトの先輩にあたる岩村明憲氏が持つリーグワースト記録(173三振)を大きく更新した。守備においても、開幕は三塁手として迎えたものの、守備率.857と粗さが目立った。チーム事情で一塁に回ったが、三塁手としてレギュラーに定着できれば、一層チーム力の向上につながるはずだ。

 社会人出身1年目・俊足巧打の近本と、高卒2年目・豪打のロマン砲・村上。激戦の新人王レースは、今後の選考においても大きな基準となりそうだ。新人王を受賞しようとしまいと、記録ずくめのシーズンを送った2人が、来季以降さらなる活躍を期待されることは間違いない。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:11/21(木) 17:03
ベースボールチャンネル

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