ここから本文です

「僕は諦めの悪い性格で……」36歳のベテランGK・川島永嗣はなぜ復活したのか

11/19(火) 11:00配信

文春オンライン

 昨年ロシアW杯が終わり、日本代表メンバーも大きく様変わりした。主将だった長谷部誠をはじめ、本田圭佑や酒井高徳が代表引退を宣言。新生日本代表では、攻撃的MFの堂安律、南野拓実、中島翔哉というニューフェイスが活躍し、世代交代を印象付けた。他にも現在は負傷中だが、東京五輪世代(1997年1月1日以降生まれが対象)の冨安健洋もすっかりレギュラーを獲得し、18歳の久保建英も招集されるようになった。次のW杯が行われるのは3年後の2022年で、そこにピークを合わせることを考えれば、現時点では多少若い選手を中心に構成しチームを成長させていこうとするのは当然のことだ。

【写真】この記事の写真を見る(4枚)

異彩を放つ最年長のGK

 そんな中、異彩を放つのは最年長・川島永嗣の存在感である。83年生まれの川島は01年生まれの久保とは18歳違い。ロシアW杯後、一旦は代表に呼ばれなくなっていたのだが、6月のコパ・アメリカでメンバー入り。3戦したうちの2試合に出場し、実力が健在であることを見せつけるとその後も全ての代表戦に呼ばれるようになる。先日のW杯予選キルギス戦でも出場こそなかったもののベンチからチームを鼓舞し、親善試合ベネズエラ戦メンバーにも入っている。10年南アフリカ、14年ブラジル、18年ロシアと3大会でゴールを守ってきた功労者であり大ベテランが、すっかり22年カタールを目指す一員となったのだ。

 川島がすごいのは、一旦どん底に突き落とされてから復活する力だ。15年夏に当時所属していたベルギーのスタンダール・リエージュを退団。ステップアップを目指したが、15/16シーズン序盤は所属クラブが決まらず。ようやく決まったのは、欧州の主要リーグの新シーズンが始まってから約4ヶ月後の11月だった。その間、文字通りひとりでトレーニングを行い、知人伝いにGKを探しているというクラブの話を聞けば練習に参加したり話し合いの席に着いた。そのわずか1年前にはW杯で正GKとしてプレーし、15年1月もアジアカップに出場していたのに、だ。仮にも日本のナンバーワンGKがシーズンの半分近い期間を浪人して過ごすのは異常事態だ。それでも「日本に帰る選択肢はない」と欧州での道を模索した。当然ながら、浪人の期間は日本代表にも選出されなかった。川島の欧州での動向を妨げないという意図もあっただろうが、GKの世代交代も図っていた。だが、結局は16年3月に代表に返り咲き、当初はサブながら、17年からロシアW杯までの間は正GKの座を守り抜いた。

1/3ページ

最終更新:11/19(火) 11:00
文春オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事