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「桜を見る会」問題は、政治家が国民を信頼していない証拠である理由

11/19(火) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

● 「桜を見る会」の中止を決定するも 野党はさらに安倍首相を追及する構え

 安倍晋三首相が国家予算を使って毎年開催してきた「桜を見る会」について、政府は来年度の開催を中止すると決定した。安倍首相や自民党議員の地元支持者が多数招待されて、規模が年々拡大してきた「私物化」が問題となっている。

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 首相は、中止を決断することで幕引きを図りたい考えだったが、立憲民主党の安住淳国対委員長は「むしろ非を認めたということなので徹底的にやらせていただきます」と発言し、野党はさらに首相を追及する方針だ。

● 「桜を見る会」の予算額は 国家予算100兆円のわずか0.00005%

 筆者が、政治を論じる際に気を遣ってきたことは、主観的な思い込みと感情論を避けることだ。例えば、よく「まず政治家が身を切るべきだ」といわれる。無駄の削減や増税による財政再建など、国民に痛みを強いる政策を実行する場合には、まず政治家自らが痛みを感じるべきだという主張だ。

 しかし、実際には財政再建と国会議員の定数削減には何も関連性がない。例えば、2012年に野田佳彦政権が消費増税を決めた際に「衆院比例代表の定数を80減らす」という提案をした。だが、それを実行しても年間30億~50億円程度の節減に過ぎない。国家予算の一般会計約100兆円に対して、何のインパクトもないのだ(本連載第28回)。

 「桜を見る会」については、高橋洋一氏が主観、感情論抜きの冷静な計算をしている(高橋洋一の霞が関ウォッチ 「中止決定の『桜を見る会』 会計の重要性原則から見ると」J-CAST NEWS)。「桜を見る会」の予算は5500万円で、今年の参加者は1.8万人なので、1人当たりの予算は3000円程度となる。そこから、警備や会場費用を引けば、1人当たりの食べ物などのお土産は、せいぜい1000円程度だ。高橋氏は、これを「社会儀礼の範囲内」だとする。

 また、高橋氏は、国家予算100兆円のわずか0.00005%にすぎない5500万円の予算を野党が一斉に「税金の無駄遣い」と非難するのは、会計の重要性原則からみれば的外れだという。筆者は、高橋氏に同意する。

 一方、「桜を見る会」に安倍首相や自民党議員の後援者が多数招待されたことが「公私混同」だとも批判されている。特に問題視されているのが、首相が都内ホテルに自身の後援会関係者850人を招いて「前夜祭」を行ったこと、そして「桜を見る会」当日に、貸し切りバス17台に分乗して会場に向かったことだ。

 安倍首相の後援会関係者は「前夜祭」の会費として5000円を払ったという。だが、ホテルのグレードや料理の質から、この金額では不可能なパーティだと疑われている。もし、会費と実際にかかった費用の差額分、当日の貸し切りバスの費用などを税金か首相のポケットマネーで補填していたら、「公職選挙法違反」の可能性がある。

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最終更新:11/20(水) 10:50
ダイヤモンド・オンライン

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