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「中国企業の米国IPOは減少へ」、米ナスダック幹部が予測

11/20(水) 6:00配信

Forbes JAPAN

米中間のテクノロジーや貿易面での対立が長引くにつれ、中国企業の米国でのIPOにもマイナスの影響が現れてきた。米ナスダックのシニアバイスプレジデントのBob McCooeyは、今年の中国企業の米国での上場件数が、以前の予想を下回る見通しを明らかにした。

McCooeyは先日、中国の広州市で開催されたEast Tech West サミットの場で、2019年のニューヨークでの中国企業のIPO件数が、35から38件に留まると予測した。これは、彼が今年の始めに予想した40件を下回る件数だ。

ナスダックのアジア部門を統括するMcCooeyは「一部の中国企業は米国でのIPOを延期するだろう」と述べた。今後の可能性としては、米国政府が中国企業の米国での上場を禁止することも考えられる。

しかし、既に米国で上場済みの中国企業が、上場廃止を迫られるケースが起こり得るかどうかを尋ねたところ、McCooeyはその可能性は低いと述べた。オフショアの形態で米国で上場した企業は数多く存在し、それらの企業が組織を再編し、中国で再上場するためにはコストがかかり過ぎるという。

ただし、McCooeyはもう1つのシナリオを完全には否定しなかった。それは、米国の年金基金による中国企業への投資が禁止される可能性だ。

直近の米中間の緊張の高まりを考えると今後は、アリババのように米国と香港での二重上場を行う企業は減少することが見込まれる。新世代の中国のスタートアップは、中国で設立されたナスダックスタイルの市場での上場を目指すことも考えられる。

もしくは、スマホメーカーの「シャオミ」や、スーパーアプリとして知られる「美団点評」と同じ道を選ぶことも想定できる。この2社は2018年に香港市場で上場を果たし、それぞれ47億ドル(約5100億円)と42億ドルを調達していた。

McCooeyは、中国のスタートアップにとって米国での上場は、以前と変わらず「優勝トロフィー」のようにみなされているとも述べた。昨年は、米国で上場を果たしたトップ10社中の4社が中国企業だった。動画ストリーミングの「iQiyi」や電気自動車の「NIO」、ソーシャルEコマースの「ピンドォドォ(拼多多)」、さらに音楽ストリーミングの「Tencent Music Entertainment」らがそこに含まれる。

2018年に米国でIPOを実施した企業は190社に及び、調達総額は470億ドルに達していた。そして、そのうち31社が中国企業で、調達総額は85億ドルだった。これは2017年の16社、33億ドルから約2倍の伸びで、上場件数はアリババがニューヨーク市場に上場し、250億ドルを調達した2014年以降で最高となった。

中国のテクノロジー業界の拡大は現在も続いており、米国の株式市場に与えるインパクトは決して無視できない規模に高まっている。

Rebecca Fannin

最終更新:11/20(水) 6:00
Forbes JAPAN

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