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創通「ガンダム安売り」買収が反対されるわけ

11/20(水) 5:20配信

東洋経済オンライン

 すんなり成立するかに見えたバンダイナムコホールディングスによる創通のTOBに、反対の声が上がっている。

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 アメリカの日本株ファンド・RMBキャピタルは、反対理由の1つとして、今回のTOBに伴い、創通の創業者と会社の間で金融商品取引法違反が疑われる取引が組み込まれていると指摘している。

■創通は無借金で超優良経営

 創通の創業は1965年。プロ野球・読売巨人軍の指定広告代理店の巨報堂出身の那須雄治氏らが、巨人軍グッズの企画販売会社として立ち上げた。その後、アニメーション制作事業に参入。1977年にアニメーションキャラクターの版権ビジネスを開始している。

 転機となったのは1979年。名古屋テレビ、日本サンライズ(現・サンライズ)とともに制作したテレビアニメ「機動戦士ガンダム」が大ヒット。ガンダムの版権を安定収益源として、2003年4月に店頭公開を果たした。

 創通は「スポーツ事業」(プロ野球グッズの企画販売)、「メディア事業」(アニメ作品の制作やキャラクターの広告)、「ライツ事業」(版権ビジネス)の3つを手がけているが、連結営業利益の約6割をライツ事業が稼ぎ出しているとみられる。

 店頭公開からの16年間、赤字は一度もなく、無借金で自己資本比率は8割台。財務的には超優良で、年間売上高の1.7倍に相当する、248億円の金融資産(現預金+有価証券)を保有している(2019年8月末)。

 時価総額は2011年ごろまでは金融資産残高の増加に歩調を合わせる程度にしか増えず、PBRも1倍を割っていた。が、2011年10月から放送されたテレビアニメ「機動戦士ガンダムAGE」で、ゲームなど周辺ビジネスとタイアップした。有機的な版権活用を行った結果、ガンダムライツの収入が急増した2012年ごろからは株価も上昇。PBRも一時期は2倍近くまで上昇したが、近年は低下傾向にあった。

 創業者の那須氏は1938年生まれで現在81歳。2003年11月の総会で代表権を持ったまま会長に就任、2009年11月に会長職を辞するまで、44年間にわたってトップを務めた。現在は資産管理会社の保有分を含め、創通株式の発行済みの48%、議決権の49.2%を保有している。

■創通買収でガンダムの版権を一本化

 一方、バンダイナムコはガンプラ(ガンダムのプラモデル)やソーシャルゲーム、映像音楽コンテンツなど、ガンダム関連の製品を多数扱っており、同社のキャラクター別の売上高でも、ガンダムはドラゴンボールに次ぐ稼ぎ頭だ。

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最終更新:11/20(水) 5:20
東洋経済オンライン

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