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「浦安」エリアの中古マンションは“買い”か? 液状化リスクを抱える湾岸の街。ただし、財政健全度と都内へのアクセス力は全国トップレベル!

11/20(水) 17:00配信

ダイヤモンド不動産研究所

東京都に隣接する千葉県浦安市。東京湾に面し、交通の利便性の良さに加え、コンパクトな市内には東京ディズニーリゾートを擁しており、国内外からの来訪者も多い。中古マンションの販売中の物件数も多く、住み替えの選択肢の幅が広い。今回は、その不動産価値について分析しよう。(フリージャーナリスト・福崎 剛)

都心まで約16分で行ける抜群のアクセス力

 浦安市は千葉県の北西部に位置していて、東と南側が東京湾に面しており、北は市川市と接している。また、旧江戸川をはさんで東京都江戸川区の隣にあたり、千葉県内で最も東京に近い市町村が浦安市だ。



 そんな立地も相まって、都内までのアクセスの良さは抜群だ。市内北部に地下鉄東西線が、市内南側にはJR京葉線が東西に伸びており、地下鉄東西線・浦安駅から大手町駅までは約16分、JR京葉線・新浦安駅から東京駅までは18分で、都内西部方面からのアプローチよりも断然早い。東京都心部へのアクセスを考慮すれば、浦安市は利便性で高く評価される。

 都内へのアクセスが良い反面、浦安駅と新浦安や舞浜と南北を結ぶ交通網には難点がある。公共交通機関としてバスが走っているものの、本数が多いわけではなく、市内の移動にマイカーを利用する市民は多い。

財政基盤の強い浦安市のまちづくり

 利便性での評価は高いが、住みやすい街なのか検証してみよう。

 浦安市は千葉県内では比較的狭い市町村で、人口は約17万人。三菱UFJ不動産販売が独自に算出している「住みよさランキング」では、千葉県内で総合評価11位、利便性6位で富裕度2位になっている。これらのことから、浦安には都心で稼ぐ高額所得者が多く住んでいると想像できる。

 特に注目すべきは、「財政健全度」で、千葉県内1位、全国でも5位にランキングされている点だ。浦安市にはいわゆる15~64歳の生産年齢にあたる層が多く、人口バランスが良いため、財政基盤がしっかりしているのだ。少子高齢化で人口減少が進む日本において、このように財政が豊かな市町村は貴重だ。

 財政基盤がしっかりしていれば、市内の行政サービスを手厚くすることができる。実際、浦安市では市内のインフラ整備のほか、学校給食の無償化など新総合計画を進めている。財政基盤を確認することは、住む場所を選ぶ上で非常に重要なことでもあるのだ。

 しかし、今後は人口減が否めず、2025年には市税収入が減少に転じると試算している。75歳以上の人口が増え、社会保障費の増加も見込まれている。しかし、こうした課題は、全国の市町村が抱えているため、浦安市だけが特別なのではない。

 浦安市には日本を代表する鉄鋼団地と東京ディズニーリゾートがある。鉄鋼産業と観光業は、将来的にも期待できる産業だ。今後は、これらの産業を基軸にして、活気あるコンパクトシティの実現をいかに目指すかによるだろう。現在も、水上シアターなどイベント空間の境川河口の整備や、公募美術展「浦安ビエンナーレ公募展」や自転車ロードレースの開催で、観光に力を入れて取り組んでいく姿勢を打ち出している。

 具体的な課題もある。浦安市の市民意識調査※によると、市の取り組みに関して、不満足と感じている点では「道路整備・交通安全」が最も高い。市内バスの拡充や、自転車走行環境の整備、JR新浦安駅北口にバス停車スペースを設置するなどの対策が検討されている。また、埋め立て地が多いという地域性からか、震災対策も重視されており、水害から地域を守る自衛の「地域水防団」を設置も急ぎたい案件だ。※出典:浦安市「市政に関する市民意識調査報告書」平成30年3月

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最終更新:11/20(水) 17:00
ダイヤモンド不動産研究所

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