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つみたてNISAの対象投信、成績は海外株型が優位

2019/11/21(木) 7:47配信

NIKKEI STYLE

積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が2018年1月に始まってまもなく2年になろうとしている。口座数は19年6月末時点で約147万と18年3月末時点の約51万から3倍弱に拡大し、金融庁がつみたてNISAの対象商品として認定した投資信託も170本あまりと当初に比べ25%増えた。老後資金など長期の資産形成に備える手段として関心が高まっているようだ。
18年末には米中貿易戦争の激化から世界的な株安と円高が進行し、つみたてNISA利用者の大半が含み損を抱えていたが、この数カ月では日米欧を中心とする株式相場の好転に伴ってすべての投信が含み益に転じている。特に海外株式型や株式と不動産投資信託(REIT)などに分散投資するバランス型の優位が目立つ。
積み立て投資は毎月など定期的に一定額を買い続ける方法で、自分で投資タイミングを計らず、相場が下がっているときも機械的に購入を継続し、将来の値上がりを待つ。米中の対立構造や世界景気の行方に不透明感は残るものの、含み損を抱えても投資を継続することの大切さがうかがえるだろう。

■海外株型のリターン、上位3本が2桁

つみたてNISAのリターンを振り返ってみよう。つみたてNISAの対象となっている投信を18年1月から19年10月まで月末の基準価格で定額購入した場合のリターン(投資元本に対する時価の割合、分配金再投資ベース)を調べると、平均リターンは11月8日時点で6.5%だった。最も高い投信のリターンは15.3%、最低は0.6%とすべてが含み益となっている。
具体的な投信のリターンを確認しておこう。主な投資対象を日本株、海外株(全世界株)、バランス型の3つに分け、それぞれのリターン上位と下位を3本ずつピックアップしたのが下の表だ。
上位3本がすべて2桁のリターンだったのが海外株型で、「フィデリティ・欧州株・ファンド」を筆頭に11%台を記録した。米中貿易摩擦と世界景気への懸念が後退するなか米S&P500種株価指数など米国株が史上最高値を付け、欧州株も上昇したことが背景にある。日本株も年初来高値を更新しており、日本株型の上位3本のリターンはいずれも9%だった。

対象投信のうちリターン首位は「日本株式・Jリートバランスファンド」の15.3%。日本株と国内REITを半々ずつ組み入れて、市場平均並みの収益を目指すインデックス運用をする。国内REIT相場が19年に入り11月初旬までほぼ一本調子で上昇したことがリターンを押し上げた。つみたてNISAではREIT単独で投資することはできず、バランス型投信を通じてのみ可能となっている。バランス型では価格変動リスクの大きい株式やREITの組み入れ比率が相対的に高い投信がリターン上位に並ぶ。
また今回の試算では投資対象の分類を問わず、インデックス運用の投信がリターン上位の大半を占めているのも共通点だ。
一方、リターン下位をみると海外株型では新興国株や中小型株投信、日本株型ではファンドマネジャーが独自の調査に基づいて投資する銘柄を選ぶアクティブ型が多い。株式相場の上昇局面で主要国や主力株に投資資金が集まりやすかったため、リターンが見劣りする結果になったとみられる。

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最終更新:2019/11/21(木) 7:47
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