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城田 優インタビュー「ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~」で演出&主演に挑戦!

11/21(木) 7:30配信

ウォーカープラス

ミュージカルはもちろん、映画やドラマなど映像でも活躍している城田 優が、2度目の演出に挑む。

【写真を見る】城田 優が演じる「ファントム」

作品は、脚本家アーサー・コピットと作曲家モーリー・イェストンのコンビによって誕生したミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』。日本で2004年に初演して以来、上演を重ね、城田は2014年にファントム役を主演した。

作曲家、アンドリュー・ロイド=ウェバー版で広く知られる『オペラ座の怪人』とは違う味わいで、父親との関係性を軸にファントムと呼ばれた青年・エリックの人間像に焦点を当てた物語と独創的な楽曲が評価を得たミュージカルだ。城田は今回の上演で加藤和樹とWキャストで主演、さらに演出に挑戦する。ヒロインのクリスティーヌ役は愛希れいか、木下晴香のWキャストで。

稽古が始まって間もない頃に城田が来阪、取材会が催された。城田が語った今作への熱い思いや新演出のプラン、別日に取材会が組まれた愛希と木下のコメントと共に、作品の魅力を紹介しよう。東京公演が11月10日に幕を開けた。12月には大阪にやって来る!

【物語】

 パリ・オペラ座の地下深く、醜い顔を仮面で隠して闇の中に生きる青年・エリック。その素性は知られず、怪人ファントムと呼ばれていた。ある日、歌手を目指してオペラ座を訪ねたクリスティーヌの声に魅了されたエリックは、彼女を秘密の歌のレッスンに誘う。が、才能を開花させたクリスティーヌを巡るある事件をきっかけに、事態はオペラ座中を巻き込む悲劇へと向かっていく。そして、ついにファントム出生の謎が解き明かされる…。

【なぜこの作品の演出を?】

 オファーがありました。前回の公演で、ファントムという役においてやり残したこともあり、よりクオリティの高いものを作ってこの作品の家族愛の部分をより多くの人に知っていただけるよう、もっと素敵にお客様に感動を届けることができたんじゃないか、と思っていました。なので、悔いは残っていたし、再演があったら是非やりたいという気持ちでいました。数年経って、プロデューサーから再演の話と「城田君、演出に挑戦してみますか?」というお話をいただきました。僕自身はすごく悩みました。主演をやるだけでも相当な労力なのに、そこで演出もやるとなると…演出と主演、両方って出来るのか?!と。

 同じ演出家の方が続けていくことが主流のなかで、「ファントムを一新してまたやってい行きたいんです」と言われ、演出を今受けなかった場合、次いつ自分にこのチャンスが回って来るかがわからない。もっとこの作品を良くしたいと言う思いが残っていたところに、そのフレームづくりを自分でもできますよって手を差し伸べられて、それを断る理由はないと。

さらに、今年は芸能生活20周年という節目の年です。この20年間に培った経験を活かし、いろんなことに挑戦していきたい、そういう思いがあった中でのお話でした。自分の中で熟考した結果、一番スリリングで一番安定感のないものを選びました。それが、演出と主演、両方をやるということ。自分自身が想像する世界を実際に具現化して、かつアイデアが良かったとか、お芝居が、歌がよかったとか、何か一つでも城田が演出したことでこの『ファントム』の世界が広がれば、僕としてはもうそれだけで十分なんですね。

 もちろん、ファントム、エリックとして、よりブラッシュアップさせていかなければならないのは、役者・城田優の課題として絶対にありますが、それよりも『ファントム』という作品に関わる全ての人たちが、「城田優のファントムに参加できてよかった」と、最終的に思っていただけるような作品にしたいと思っています。

 

【新たな演出プラン】

今回の『ファントム』の物語では、(ファントム、クリスティーヌ、シャンドン伯爵)の関係性をより濃く描きたいと思っております。ファントムとシャンドン伯爵が、クリスティーヌに対してどれだけの想いを持っているか、その二人の間で揺れ動くクリスティーヌの想いがを表現する必要がある。要するにこの3人の構図が見えないことには物語の終盤の悲劇につながらないと思い、その構図を濃く描きたいと思っております。

そこで、作詞・作曲されたモーリーさんに許可をいただき、「What Will I Do」という曲を、日本のスタッフに新しく三重唱に編曲、作詞して頂きました。

韓国版等では「What Will I Do」という曲は上演されており、本当に素晴らしい曲なので、今回是非使いたいと思ったんです。この曲を三重唱に編曲することは世界初となりますので、是非、この演出プランに注目していただきたいです。

【舞台セットは?】

 僕の中では抽象的でいいと思っています。チラシは「オペラ座の怪人」のイメージ通りですが、もっとカラフルでポップで、衣裳、セットもけっこう奇抜な色遣いをしているので、抽象的でいいと。でも、演出としてはリアルです。そこの対比がおもしろい効果を生みだしてくれるだろうと思うので。抽象的な部分、現実的な部分、いろいろ混在した不思議な世界をお見せしたいと思います。

【演出で心がけていること】

僕が前回演出した時、稽古をしていくなかで、その人その人に合わせて演出するのがいいんだなという印象を持ちました。自分の伝えたいことを明確にわかってほしいから、細かく話して伝えます。なるべく役者さんたち一人一人に寄り沿った形で、化学反応が一番起こる状態にしてあげるのが演出家の仕事かなと思うので、じっくり作っていければ。

【自分の役へのダメ出しは?】

 そこが一番の課題です。常に客観視していなきゃいけない。エリックの芝居の作り方や芯の部分をどうするかは、セルフプロデュースするしかない。でも、見え方とかはスタッフサイドに意見を仰ぎ、あとは家に帰ってから動画で自分のキャラクターを見ることが、キーポイントになるかな。

【オーディションの基準は】

 可能性、です。僕がミュージカルという世界で、今この地位にいるのは、僕の可能性を信じてくれたプロデューサーや演出家がいたからです。

【クリスティーヌ役について】

「クリスティーヌ役は世界一難しい役だと言っても過言ではありません。天使の歌声、そして彼女が歌うと誰もが驚くという描写がある以上、これはもうごまかせない」。

そう城田が語るクリスティーヌ役を、愛希れいかと木下晴香がWキャストで演じることに。

●愛希れいかより

 声の音域と役作り:「宝塚でもこれだけの高いキーは歌ったことがないので、自分にとって新たな挑戦です。クリスティーヌの、都会に出てあの舞台に立ちたいという思いは、田舎育ちの私が宝塚を夢見ていた時とすごくリンクする部分があり共感できるので、その気持ちを生かせたら、と思っています。クリスティーヌは、とても芯が強く信じる力も強いですが、どこかでファントムへの母性も感じていただけるような女性にできたら」。

 メッセージ:「城田さんの演出によって、また新たな『ファントム』が出来上がると、とても楽しみです。クリスティーヌとして、純粋さ、音楽を愛する気持ちを大切に演じたいと思います。大阪は久しぶりの梅田芸術劇場で、とてもうれしいです。是非、劇場にお越しください」

●木下晴香より

Wキャストについて:「同じ役の役者さんがいることで刺激がすごく大きいです、私は負けず嫌いなので(笑)。役を客観視できるのがほんとにありがたいですね。今回も、愛希さんからいろいろなことを吸収して学ばせていただきたいなと思っています」。

声の音域とこれから:「音域は、作品に挑戦していく中で広がっていくように感じるので、また広げていければ。(この作品に巡り合って)やっとお客様にどう伝わったかという目線で考えられるようになりました。伝えるものをいかに表現していくのかを自分の軸に持って、これから演じていきたいと思います」。

期待とメッセージ:「城田さんの演出で、知らない自分がこの作品を通して生まれていくのではないかと、すごく楽しみにしています。お客様に、こんなに衝撃を受けたのは初めてだと言っていただけるような作品になるよう、頑張ります」。

 

【城田 優からのメッセージ】

エリックがなぜオペラ座の怪人にならなければいけなかったのか。その背景や家族愛の物語の部分がすごく感動的で、この良さがもっと浸透したらいいのにというのが前回の率直な意見でした。今回、再びやらせていただくにあたり、このモーリー・イェンストン版の『ファントム』の魅力をより知っていただきたいと思います。『オペラ座の怪人』と聞くと幻想的なイメージを持たれがちですけど、このファントムは、家族や憧れ、誰もがもっているコンプレックスなど、人間らしい部分がすごく重要な要素となって物語を作っている。一度観ればきっとハマってくださると思うので、これまで観たことがない方に、観てほしいですね。

しろたゆう●1985年12/26、東京都生まれ。恵まれた容姿と歌唱力でミュージカルに欠かせない俳優。10年に「エリザベート」の主役・トートを史上最年少で務め、演劇賞を多数受賞し注目される。舞台を中心に、映画やドラマに活躍している。16年にはミュージカル「アップル・ツリー」で演出に初挑戦した。今年は、ブロードウェイミュージカル「ピピン」日本語版の主演を務め、12月には「城田 優 Christmas&birthday Special Dinner Show 2019」の大阪での開催が決定している。

STAGE 「ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~」

公演期間:12月7日(土)~16日(月) 会場:梅田芸術劇場メインホール 脚本:アーサー・コピット 作詞・作曲:モーリー・イェストン 原作:ガストン・ルルー 演出:城田 優 出演:加藤和樹/城田 優(Wキャスト)、愛希れいか/木下晴香(Wキャスト)、岡田浩暉ほか 価格:S13500円 A9000円 B5000円 お問合わせ:06-6377-3800(梅田芸術劇場メインホール)  

取材・文=高橋晴代(関西ウォーカー・高橋晴代・はーこ)

最終更新:11/21(木) 7:30
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