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「中国の前にまず台湾を攻めよ」がビジネスの新常識になっているワケ

11/22(金) 8:01配信

現代ビジネス

ぶっちぎりで親日な国

 台湾に親日家が多いことはよく知られている。台湾のドラッグストアやスーパーマーケットに行くと、「日本No.1」をキャッチコピーに使ったり、日本語をそのままパッケージに印字した商品が数多く並ぶ。

【現場はすごいことに…!】台湾の人たちが「日本人」に熱狂するすごい現場…

 JNTO(日本政府観光局)が調べた2018年の国別訪日客数によれば上位3ヵ国は、1位が中国の838万34人、2位が韓国の753万8952人、そして3位が台湾の475万7258人となっている。延べ人数こそトップの中国の半分ほどしかない台湾だが、人口に占める年間訪日客数を見ると、一転。台湾は総人口の20%と、中国の0.6%、韓国の14.5%に対して非常に高い数字を叩き出している。

 それだけではない。こうしてみると、人口の五分の一が訪日していると思われるが、実際には台湾の一定の富裕層ともなると、年に5、6回の訪日が当たり前だという。ある台湾の印刷会社社長はこう語る。

 「日本には年に5回以上行きます。近いし、安全だし、景色は美しいし、食べ物は美味しい。ヨーロッパは遠いし、人も優しくないので行く気がしません。日本が大好きなので、私の子供も日本の横浜にある大学に進学させています。だから、子供に会いにまた日本に行きますよ(笑)」

「中国の前にまず台湾」のワケ

 こうした台湾の親日家ぶりに熱い視線を送っているのは、何も観光業界だけに限った話ではない。様々な業種の日本企業でいま、「アジア展開は、中国の前にまず台湾」がスタンダードになりつつあるという。

 「私たちが台湾を選んだのは、勝つための手順を考えた結果です」

 台湾でEC事業支援・AIチャットコマース事業を行う株式会社人々の代表取締役・石川真也氏もまた、ビジネスのアジア展開において真っ先に台湾を選んだ一人だ。

 「最初の場所として台湾を選んだのには、3つの理由があります。1つ目は経済的な理由。成長性と規模を考えて、中華圏でビジネスをしたかった。中国・香港・台湾のいずれかです。2つ目は親日的かどうか。台湾は、異常なほど親日的です。日本人に対して、いい意味での偏見があると思うほどです。こんな国は世界でも珍しいでしょう。
3つ目は仲間との出会い。信頼できる台湾人に出会えたことです」

 中国のマーケットサイズのスケール感はどの事業家にとっても魅力的に映る。その一方で、「BAT」と呼ばれる百度(バイドゥ)、アリババ、テンセントら巨大IT企業がすでに圧倒的なマーケットシェアを誇るのも事実。日本企業がいきなり中国で事業を立ち上げるのは難しいと考えるのが普通だろう。そこで石川氏はまず、同じ中華圏である台湾に目をつけた。

 「実は台湾との共通点は、中国よりも日本のほうが多いと考えられます。台湾と中国は資本主義と共産主義という違いはもちろんのこと、すべてが違います。中国語であるということ以外、共通点はないのかもしれません。

 それ以上に、LINEやGoogle、facebookといったサービスが使えるという点では日本と台湾は非常に似ています。これが中国であれば、それぞれ、Weibo、百度、WeChatに対応させなくてはいけません。こうした親和性もあり、我々は台湾でもBtoCモデルで成功をおさめることができました」

 日本法人からのリクエストを受け、台湾で作り上げたビジネスモデルを中国でも展開予定だという石川氏。勝算あり、と滲ませる背景には、同じ中華圏である台湾で培った経験があってのことだろう。

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最終更新:11/22(金) 10:56
現代ビジネス

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