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「女が生きやすい社会は、男も生きやすい」フランスの元大臣の教え

11/23(土) 7:01配信

現代ビジネス

 男女平等の政策を力強く推進し、短期間のうちに「グローバルジェンダーギャップ指数」の世界ランキングを駆け上がったフランス。本連載「フランスに探る男女連携社会の作り方」では、その推進力を支える政策や発想、人々の考え方などを紹介してきた。今回は「政治」をクローズアップ。大臣経験を持つ、フランスの女性政治家のインタビューをお届けする。

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危機感の薄い、日本の政治家

 「今年の春に日本を訪れた際、女性問題や家族政策を担う日本の政治家たちに会いましたが、その多くが男性でした。私が『パリテ(政治参加の男女同数原則)実現には強制力のある法律が必要です』と伝えると、『いやいや、そこまでの法律は要りませんよ』と返された。

 彼らは『その問題も、男がうまいことやるから』と考えている様子でしたが、それは違います。民主主義社会を動かすのは、国民の代表者です。ならば女性の権利を回復するには、女性を意思決定の代表に送るしかない。そして女性議員の数は、男性政治家の善意で増えるわけではありません。権利とその行使には、法律が必要なんです」

 ロシニョール上院議員のその言葉は、危機感に満ちていた――。

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 2019年9月、筆者は、フランスのローランス・ロシニョール上院議員を訪ねた。前フランソワ・オランド政権で「家族・子ども・女性の権利省」大臣を務めた、女性政治家である。

 ロシニョール氏は、元法律ジャーナリスト。女性と子どもの権利や家族政策を専門に地道な活動を続け、90年代後半から社会党の論客として頭角を表した。大臣在任中は保育の質を底上げする国家指針の制定や、未払い養育費を公金で立て替えつつ取り立てる新制度など実効性の高い政策で実績を残し、現場・政界・メディアと幅広く信頼を勝ち得ている。

 フランスが短期間で男女格差の是正を進められたのには、政治面での改革の影響が大きい。たとえば、選挙時の党推薦候補者を男女同数に定めたパリテ法(2000年)や閣僚男女同数内閣の実現(2012年)、フランス共和国憲法第一条改正(2008年、フランス法は社会の意思決定の場・責任ある地位における男女均等を促進すると明記)などだ。

 そんな国で、女性政治家はどのような活動をしているのか。彼女たちの発想や行動に、日本の参考になるものが見つかるのではないだろうか。そう考え、ロシニョール氏を訪ねたのだ。

 また、筆者がフランスの女性政治家にヒントを求めた理由はもう一つある。フランス社会はそう遠くない昔まで、日本と似た「男は外で仕事・女は内で家事育児」の性別分業で回っていたからだ。

 例えば驚くべきことに、妻が夫の許可なく就労できるようになったのは1965年と、ほんの50年ほど前のこと。世界経済会議が発表する、男女格差の指標「グローバルジェンダーギャップ報告」のランキングでも、初回の2006年でフランスは115カ国中70位と、欧州先進国では下位に位置していた。

 それが2013年には136カ国中45位、昨年は149カ国中12位と急激にランクを駆け上がった。北欧諸国の大先輩とは違い、「少し前まで遅れていた国」だからこそ、日本にとってヒントがあるのでは、と考えたわけである。

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最終更新:11/25(月) 13:16
現代ビジネス

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