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「就活自殺」を救えるか…「大量エントリー・大量落ち」の残酷な現実

11/26(火) 7:31配信

現代ビジネス

 就活で自殺。このフレーズだけ見ると、「どんだけヤワなんだ」と言いたくなるかもしれない。だが、このデータを見ても同じ感想を持つだろうか。学生は1社内定するまでに、平均13社落ちるのだ。

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 この売り手市場で? と、50代以上は驚くだろう。好景気なら2、3社に応募して内定し、そのまま就職するのが当時のスタンダードだったからだ。現代の就活は、今の50代のそれとは完全に異質なものとなっている。

大量エントリー、大量落ちが常識

 今の就職活動は、オンライン上でエントリーボタンを押し、筆記試験、面接等を経て内定する仕組みになっている。従来の手書きによる書類応募と異なり、手軽な応募が可能となった。ゆえに学生1名当たりのエントリー社数は増える。志望度が高くない学生も応募するため、企業は面接前のタイミングで大量に学生を落とすしくみだ。

 さらに、従来であれば「トップの大学出身者がほしい」企業は、東大などの就職課へ募集を出せばよかった。しかし、現代はネット社会。東大の就職課へ掲示する以上に、マイナビ・リクナビへの掲載が欠かせない。そうすると募集企業は全学生の目に触れることとなり、本来ターゲット外の学生からも応募が殺到する。

 企業はそこで、「学歴別に説明会の枠数を変える」などで対応する。結局は学歴でふるいにかけるのだ。学生にとってみれば「募集されているから応募したのに、学歴で差別された。何のために応募したのか」と肩を落とすのだ。

15人に断られ続ける経験に耐えられるか

 想像してみてほしい。

 あなたが、15社へ営業をかけたとする。その15社は「取引先を募集しています!」と大々的にうたっていた。だが、いざ営業に向かうとお断りされる。それも、何時間も面談し、先方のために専用の書類を作り、あとは契約書に判を押すだけ……というタイミングで「やっぱり決裁が下りなくて」と言われたら、どうするか。

 筆者は5社目で1度、心が折れるだろう。そのまま営業は続ける。打開策も練るだろうし、「まあ、景気が悪いからね」と愚痴ってやりすごす。だが、それは給料が出る仕事だからだ。

 しかし、これが就活だったらどうか。入社までの期間、特に給与も出ず、むしろ勉強する時間を削りながら足を何度も企業へ運ばねばならない。テレビ局などの一部業界では、8次面接まで面談が続く。もちろんそこには8回目で「やっぱりなかったことに」と、落とされる学生もいるのだ。

 そのシチュエーションを想像するに、病まない方が難しいのではないか。タフな一部の人を除き、精神疾患にはならないまでも「やってられねえ」と嘆きたくなりはするだろう。しかし、それが就活では全学生に降りかかる。

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最終更新:11/26(火) 14:25
現代ビジネス

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