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QuizKnockを2倍にも3倍にも面白くする本『QuizKnockファンブック』が伝える“学びの楽しさ”

2019/11/28(木) 14:30配信

リアルサウンド

 『QuizKnockファンブック』は、QuizKnockを2倍にも3倍にも面白くする本だ。

 QuizKnockとは、クイズ王・伊沢拓司によって集められた東京大学クイズ研究会を中心とするメンバーが運営するWEBメディア。「身の回りのモノ・コトをクイズで理解する」をコンセプトに、話題のニュースやお役立ち情報、マニアックなテーマまで、幅広い情報をクイズ形式で伝えている。2016年10月にオープンし、2017年4月にはYouTubeチャンネルを開設。月間PVは700万、YouTubeチャンネル登録者数は98万人を突破し、YouTuberにとって大台の100万人超えも目前に迫っている。

 QuizKnockのコンテンツは、「WEBメディア」「YouTubeチャンネル」という2つの大きな柱を軸に、タレントとしてのメディア露出、書籍出版、問題提供など多岐に渡る。現在、好セールスとなっている『QuizKnockファンブック』は、2018年9月の『QuizKnockオフィシャルブック』以来の著書となる。

 「QuizKnockの軌跡が楽しめるクイズ&データブック」というコンセプトの同書は、伊沢によると、「メディアとして4年目を迎えた今、ここまでの記録を一度まとめ、正しく残しておきたい」といった思いから刊行されたとのこと。それは、この1年の間でQuizKnock自体が絶大な人気を誇る組織へと成長したことを示している。人気が右肩上がりに伸びている今、このタイミングで新規のファンに向けてのファンブックを出す意義は大いにあるといえよう。

 伊沢の名を広めるきっかけになった『東大王』(TBS)をはじめ、月曜日のレギュラーコメンテーターを務める『グッとラック!』(TBS)、不定期レギュラーの『お願い!ランキング』内の企画コーナー「なんでもクイズにしちゃうぞ!」、出演後大きな話題をさらった『欅って、書けない?』(テレビ東京)、『しゃべくり007』(日本テレビ)、『アイ・アム・冒険少年』(TBS)、『林修の今でしょ!講座』(テレビ朝日)、『ネプリーグ』(フジテレビ系)、伊沢だけでなくQuizKnockメンバーが個々に活躍する場となっている『Qさま!!』(テレビ朝日系)、『沼にハマってきいてみた』(Eテレ)など、民放各局、NHKを満遍なくカバーする露出の高さは、多くの層にQuizKnockの名を知らしめている。今も現役で活躍する伊集院光、やくみつる、宇治原史規(ロザン)に続く、新世代のクイズプレイヤーとして台頭しているのがQuizKnockである。

 では、なぜ伊沢たちはメディアに露出し続けるのか。QuizKnock自体の知名度を上げていき、より多くの人々に彼らのコンテンツを届けるためだろう。伊沢は、今回の著書でQuizKnockのコンセプトを「楽しいから始まる学び」と明言しており、全ての目的の根源はそこにある。人にとって知らない世界とは、裏を返せば宇宙のように広がる興味の領域になり得る。例えば、『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画『鬼滅の刃』を読んだことがない、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)出場も決定したofficial髭男dismを聴いたことがない、『君の名は。』から3年ぶりとなる新海誠監督の映画『天気の子』を観たことがない。QuizKnockは、そうした新しいコンテンツを“知る”一歩目を作り、気づくと“楽しい”の段階にまで誘う。この方法論は、勉強や仕事にも応用ができるもので、QuizKnockのWEBサイトやYouTubeチャンネルには何百、何千という“きっかけ”が散りばめられているのだ。

 冒頭にて「QuizKnockを2倍にも3倍にも面白くする本」と前述したが、そう感じさせたのが、この本が制作の裏側を映し出している点だ。QuizKnockが伊沢を編集長に据えたライター陣による集団ということが、より浮き彫りになっていく。2019年2月に移転した新オフィスの紹介や、普段は顔出しをしていないライター兼編集部メンバーの紹介、メンバーのタレコミエピソードなど、ファンブックとしてのコンテンツが目白押しの中、筆者の目を引いたのは「QuizKnock 超詳細年表」。そこには2016年からのQuizKnockの軌跡と、年を重ねる毎に増えていくトピックが網羅されているのだが、一緒にWEBのPVとYouTubeチャンネル登録者数の推移、提供動画の公開数も記載されており、編集者または会社員としての視点から見たなんとも生々しい年表になっている。はなおチャンネルのはなお、でんがんを迎えての座談会「はなお×でんがん×伊沢拓司×ふくらP」では、動画プロデューサーとして企画、出演、編集を担当するふくらPが「学びがない動画企画はやらない」と明言しており、ライター陣にもQuizKnockとしてのポリシーが息づいていることが分かるだろう。「ライタークイズ超」、ページ下にある小ネタ要素の「ミニクイズ」と、ファンブック上でも「楽しいから始まる学び」が提示されている。

 筆者がQuizKnockに出会ったのは、今年の春。YouTubeのおすすめ動画にQuizKnockの動画が表示されたのが始まりだった。『QuizKnockファンブック』を読んでいると、幼少期に夢中で解いていた、てのひらサイズの「なぞなぞ豆本キーホルダー」のワクワクを思い出す。2つに通ずるのは、QuizKnockがコンセプトとする「楽しいから始まる学び」。人はいくつになっても、クイズから知ることの楽しさ、喜びを感じられるということを、QuizKnockは教えてくれる。

渡辺彰浩

最終更新:2019/11/28(木) 14:30
リアルサウンド

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