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スマホで注文、タッチで会計……ただ今モバイルオーダーが飲食業界で急増中

11/28(木) 11:01配信

デイリー新潮

 スマホ1台で事前に食事を注文、カード決済を行い、あとはお店に取りに行くだけ。そんな「モバイルオーダー」サービスが、多くの飲食店で活用されている。消費者にとっては会計や行列に並ぶ手間が省け、また店側も事前に注文がわかるため、効率的な調理ができるという。このサービスの現状と展望について、モバイルオーダーサービスを手がける株式会社dinii(ダイニー)の山崎あかね氏に話を聞いた。

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 モバイルオーダーは、マクドナルドやスターバックスなどが専用のアプリを開発し、導入している。店側が独自のシステムを開発するほか、LINEが「LINEポケオ」というプラットフォームを展開しており、これには松屋や大戸屋などが参加している。

 ほかにも、ショーケースギグ社のプラットフォーム「O:der(オーダー)」は、唐揚げ店、餃子店など個人店を含む約1500店舗が参加。軽減税率によるテイクアウト需要や、キャッシュレス還元も追い風となり、モバイルオーダーの需要は客、店の双方から確実に高まっている。

「モバイルオーダーはここ3~4年に始まったサービスです。我々も1年ほど前に参入したばかりですが、その間にもLINEを始めとした大手はもちろん、小規模のスタートアップ企業もこぞって参入してきています」(山崎氏、以下同)

 今年2019年10月末には、ヤフーも「Yahoo! ロコ モバイルオーダー」なるサービスを開始。まさに飲食業界に突如現れた“金のなる木”なのだ。

行列が解消され、店の人件費削減も可能に

 モバイルオーダーは、テイクアウト向け以外にも、店舗内で利用できるイートイン向けのものもある。それらは、どんな需要があるのだろうか? 

「いまのところ、モバイルオーダーで一般的なのはテイクアウト向けですが、弊社では、スポーツの試合会場の店舗に、サービスを提供しています。たとえばJリーグの試合で、クラブチームの出店ブースに導入した例があります。お客さまにはあらかじめオーダーと決済をしていただき、ハーフタイム中や試合後に、商品を受け取りに行く。行列が激減し、店舗スタッフはもちろん、お子様連れのお客さまにも好評です」

 dinii社では、すでにJリーグの川崎フロンターレなど6チームと契約。今後はプロ野球などにも拡大していく予定だそうだが、他のサービス事業者の参入も予想されるため、競争がますます過熱しそうだ。

 さらに、イートインの需要も高い。

「最近はタブレットで注文ができる居酒屋がありますよね。とはいえ、お店側がタブレットを導入するコストは決して安くありません。そこで弊社では、店舗にQRコード決済端末を置いてもらい、お客さまのスマホ上で注文と決済をしてもらうサービスを行っています。タブレットと同じ要領で、スマホ注文ができるわけです」

 店側には、注文を取るスタッフの人件費や負担をカットでき、レジの手間も省くことができるメリットもある。

「とくに人件費の節約のメリットが大きいようです。賃金の低い外国人従業員を採用したとしても採算がとれないと、弊社のイートイン型サービスを導入する店舗もあります。モバイルオーダーは飲食店の人手不足解消にも寄与するのではないかと思います」

 ある飲食店では、注文のたびにスタッフが階段の上り下りを強いられていたが、モバイルオーダーのおかげで、その回数が激減したという。店側は人件費のほかに求人コストも抑えることができるし、シフト管理などの作業も少なくなるため、より経営を効率化できるといいことずくめだ。

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最終更新:11/28(木) 11:01
デイリー新潮

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