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「妻を散弾銃で撃ち殺した老人は……」大島てるが語る“田園調布で唯一の事故物件”

11/29(金) 18:00配信

文春オンライン

 一見、事故物件とは無縁に思える高級住宅街。しかし、その中でも確実に、殺人・自殺・孤独死といった“事件”は起きています。今回はそんな「高級住宅街における事故物件」についてご紹介したいと思います。(全2回の1回目/ #2 に続く)

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田園調布で起きた無理心中事件

 東京の高級住宅街というと、真っ先に「田園調布」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。かつて渋沢栄一が中心となって立ち上げられた田園都市株式会社が開発・分譲した、駅から扇状に広がる街並みが特徴的な、日本有数の高級住宅街です。

 その田園調布には、一体どれだけの事故物件があるのか――。実は、私が事故物件の情報提供サイト「 大島てる 」を始めた平成17年(2005年)以降でいうと、この「扇形」のエリアに事故物件はたった1軒しかありません。そこは、庭先に生い茂る木々に遮られて、道路からは直接建物が見えないような、典型的な“お屋敷”でした。

 その家には、たった一代で富を築き上げた70代の男性が住んでいました。しかしある日、その男性は妻とともに、ベッドで血を流して死亡しているのが発見されます。なぜか、その胸に散弾銃を抱えたまま……。やがて遺体の傷や部屋に残された痕跡から、警察はこれを「無理心中事件」だと結論づけました。男性はまず妻を銃で撃ち殺し、その後銃口を自らに向け、引き金を引いたのです。

二人の遺体を発見したのは……

 遺書は残っていなかったので、なぜ男性が無理心中を図ったのか、その動機はわかりません。しかし、“高級住宅街らしさ”で言えば、事件に散弾銃が用いられた点は非常に印象的です。その男性はクレー射撃が趣味だったようで、その銃も公的な許可を得て所持していたものでした。ただ、クレー射撃というのはお金のかかる趣味として知られていますし、銃所持の許可を得るとなると、一定の社会的地位や“クリーンさ”が求められます。その点で、まさにこれは「高級住宅街だからこそ起きた事件」と言えるかもしれません。

 また、男性が撃ち殺した妻は、なんと40歳以上も年が離れていて、まだ30代になったばかりでした。そして二人の遺体を発見したのは、妻よりも“年上の娘”。――殺された女性は男性にとって、娘よりも若い“後妻”だったのです。

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最終更新:12/3(火) 17:45
文春オンライン

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