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祖父危篤で救急車到着!でも本人の意思は延命拒否、その時どうすべきか?

11/30(土) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 近年、「人生の最期」を、あらかじめ自分で決めて準備する「終活」が普及しているが、まさにこれから死のうというときに、本人の意思がちゃんと尊重される仕組みはまだ確立されていないのが実情だ。折しも、11月30日は「人生会議の日」。自らが望む人生最終段階の医療やケアについて、家族や信頼できる周囲の人と話し合ってみてはどうだろうか。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

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● 「蘇生しないで」 懇願する家族、葛藤する隊員

 「救急車お願いします。おじいちゃんが呼吸をしていません。心臓も動いていないみたいです」

 深夜、119番通報を受け、救急隊員たちはサイレンを鳴らして急行した。現場到着までに要した時間はわずか7分。1分1秒の猶予もない、患者を死の淵から救い出さなければ。外灯がついた玄関の前で、家族が待ち構えていた。すぐに患者のもとへ案内してくれるものと思ったのだが…。

 「あの、すみません。心肺蘇生とかしないでいただけますか。何もしないで搬送してください」

 家族は、申し訳なさそうに切り出した。

 「あー、そういうわけにはいきません。119番通報を受けた以上、我々は、全力で救命措置をしないわけにはいかないんです。患者さん、こちらですか」

 隊員は返答しながら、家の中へ入っていく。

 「あの、本当に不要なんです。本人の意思ですから。おじいちゃんは肺がんで、延命治療は望まないと言っていましたから。このまま逝かせてあげたいんです、お願いします」

 懇願する家族、葛藤する隊員。これは架空のやりとりだが、現実にも、こうしたことが頻繁に起きていることをご存じだろうか。

 去る11月16日(土)、横浜市の鶴見区で開催された『第15回つるみ在宅ケアネットワーク公開勉強会』で基調講演に立った済生会横浜市東部病院・救命救急センター・センター長の山崎元靖さんは、集まった聴衆、およそ300人に向かって語り掛けた。

 この勉強会は、鶴見区医師会を中心とする在宅医療に関わるグループが「人生の最終段階をみんなで考えてみましょう“そのとき 救急車をよびますか?”」と題して開催したもの。

 「119番通報をする方の中には、次のようなお願いをする方が珍しくありません。可能だと思いますか。

 ・サイレンは鳴らさないで来てください
・そんな急がないで、ゆっくり来てください
・午後○時に来てください

 救急車は、このようなお願いをかなえることはできません。消防は1分1秒を争って出動する組織ですから、サイレンは絶対鳴らすし、赤信号でも止まらず、全速力で駆けつけます。呼吸や心臓が止まった患者を、蘇生しないで搬送することもできません。

 消防法では、応急処置や搬送は原則義務化されているので、119番通報自体が蘇生希望と解釈されます。本人の意識がなければ、蘇生しないことが本当に本人の意思なのか分からないし、処置をせずに患者さんが亡くなられた後、現場にいなかった家族から訴えられる可能性もある。ご家族の願いに背いて蘇生することに罪悪感を抱き、救命士は葛藤しています。

 こういう事例は毎日のように、全国で起きています」

 なぜ、患者の家族は、119番通報をしておきながら、蘇生を拒むのだろうか。

● 終活は盛んだが ノートに書いても、死に方は選べない

 「私が働いている救急病院には、年間6000人、1日20人ぐらいの方が搬送されてきます。一刻を争って搬送されてくるのに、到着した瞬間『治療をやめてください』と家族から言われるケースが毎日のようにある。何かがおかしいと思ってきました」

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最終更新:12/2(月) 12:15
ダイヤモンド・オンライン

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