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韓国はGSOMIA終了延長の裏で中国との初期的な軍事支援協力体制を強化していた

2019/11/30(土) 8:55配信

週刊SPA!

―[自衛隊ができない100のこと/小笠原理恵]―

その72 日韓GSOMIAの「終了延長」

韓国がGSOMIA失効直前にひっくり返す

 日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)は、主に北朝鮮の核兵器やミサイル情報を扱います。日韓それぞれが持つ映像や文書、技術などの秘密情報を共有するものです。

 GSOMIA締結前は米国を介して日韓各々が情報の一部を共有していたのですが、米国を介さずに日韓が二国間で直接情報を共有することで、ミサイル防衛などに迅速な対処が可能になりました。だから、仮にそれが破棄されたとしても、以前の状態に戻るだけでお互いの情報がまったく入らなくなるわけではありません。情報の入手に時間がかかり、日韓相互で共有する情報量が減るだけです。

 日韓GSOMIAにより、韓国は日本海に落下したミサイル等の電磁情報、偵察機やレーダー、情報収集衛星で収集した弾道ミサイルの発射情報等を日本から得ることができます。

 そして、韓国は地の利に基づいた脱北者等からのヒューミント情報、38度線を介しての監視情報を日本に提供してきました。ミサイルの落下地点などの条件が変わった場合など、日本側では情報が取れずに韓国に情報を要求することもまれにはありましたが、我が国にとって韓国から得られる情報は補足的なものでしかないため、協定が破棄されても日本側に大きなダメージはありません。

 一方、韓国は重要な情報がタイムリーに得られなくなります。韓国から言い出した協定の破棄ですが、ダメージはどちらかというと韓国側にありました。

 とはいえ、日韓の情報共有ができていれば、米国がわざわざ日本からの情報を韓国に伝える手間が省けます。軍事情報には瞬時に判断しなくてはならないものも多く、日米韓の連携を取るためには、タイムラグが発生する協定破棄はやはり損失です。情報伝達を仲介する米国が情報をサニタイズしなくちゃならないので、米国にとっても面倒です。だから、これはどう考えても米国から見て「ダメ」なのです。「米国にとって」というところがポイントです。

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最終更新:2019/11/30(土) 8:55
週刊SPA!

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