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バレエでオーディション合格も怪我で断念…趣里が絶望の淵から実力派女優になるまで【FRaU】

2019/12/1(日) 8:31配信

講談社 JOSEISHI.NET

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趣里/1990年9月21日生まれ。東京都出身。2011年に女優デビュー。16年、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に出演。ドラマ『リバース』(17年)、『ブラックペアン』(18年)などで鮮烈な印象を残す。昨年主演した映画『生きてるだけで、愛。』で、高崎映画祭の最優秀主演女優賞、おおさかシネマフェスティバル主演女優賞、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。特に舞台では、翻訳劇や小劇場系の喜劇など様々なジャンルに挑戦。若手の気鋭演出家から巨匠まで、様々な演出家とタッグを組んでいる。現在、ドラマ『モトカレマニア』に出演中。
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心が死んだとき、足の痛みだけが、 生きていることを実感させてくれた

彼女にとっては、“踊ることが生きること”。その生きがいを奪われて、『生きるって何だろう?』という、大きな大きな壁にぶち当たった。頭の中が真っ白になって、目の前は真っ暗だった。

「日本に帰ってからも、頭がぼーっとして、何もやる気が起きませんでした。周りから見たら、引きこもりみたいだったでしょうね。でも、不思議なことに、足の痛みだけが、“生きてる”ってことを実感させてくれた。足が痛くて、泥のように重くて。『おかしいな、なかなかよくならないな』って思っているうちに、ようやく、これが現実なんだとわかったんです」

そんな暗黒の時代にも、彼女の心に清々しい風を送り込んでくれるものとの出会いがあった。舞台である。

「バレエとはまた違うけれど、役者さんたちが肉体と言葉を使って、ステージ上で躍動している姿にワクワクしました。『こんな世界があるんだ!』と、心だけじゃなくて体もビックリして(笑)。舞台上で起こっていることにグイグイと引き込まれていくのを感じました。ステージの活気がザワザワと肌を通して伝わってきた。無気力だった自分の心がどんどん元気になっていったんです」

舞台の魅力に気づき、小さな劇場の作品にも積極的に足を運ぶようになった。

「それまで知らなかった、日本の作家や演出家の方たちのオリジナル作品に、特に心を惹かれました。漠とした悩みや葛藤を抱える登場人物が、ぶつかったりすれ違ったりするお話だったりして、観た後に、『あれはどういう意味なんだろう?』とか、想像を掻き立てられる。シェイクスピアのように王様やお姫様が出てくるわけじゃないから、それぞれの登場人物が抱えている苦悩も、こじらせているというか、結構ややこしいんです(笑)。

でも、そのややこしさに、私はつい思いを馳せてしまう。バレエは、ステージを見て、誰もが“キレイ!”って感動しますけど、その美しさの影には、どれだけの努力があったか。どれだけ体を酷使してきたか。自分が挫折を経験したせいか、人前に立つ人が積み重ねてきた過去の重さを、無条件で尊敬してしまうところがあります。バレエでも、オペラでも、歌舞伎でも、ミュージカルでも、ストレートプレイでも、一つの作品に物凄い熱量が注がれていることは同じだなって思ったんです」

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最終更新:2019/12/1(日) 8:31
講談社 JOSEISHI.NET

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