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バレエでオーディション合格も怪我で断念…趣里が絶望の淵から実力派女優になるまで【FRaU】

2019/12/1(日) 8:31配信

講談社 JOSEISHI.NET

10代で経験した苦しいことが、 今のお芝居の糧になっている

16年に連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に出演。翌年、TBSの金曜ドラマ『リバース』で、エキセントリックな妻の役が話題となった。18年には、TBSの日曜劇場『ブラックペアン』の仕事のできるクールな看護師役が印象に残った人も多いかもしれない。

昨年主演した映画『生きてるだけで、愛。』では、高崎映画祭の最優秀主演女優賞や、おおさかシネマフェスティバルの主演女優賞など、数々の賞を受賞する。そうやって、映像でも知名度を上げ、存在感を増していく中、自分が演じることに目覚めた舞台の仕事でも、順調にキャリアを重ねている。この冬は、シス・カンパニーの「日本文学シアターVol.6 [坂口安吾]『風博士』」に出演。中井貴一さん、段田安則さん、吉田羊さん、渡辺えりさんなど、そうそうたる“演劇人”と共演する。

「人によって、心に残るものが違う作品になると思います。私自身も、稽古をしながら、『あの言葉はどういう意味だったんだろう?』『あの感情は何だったんだろう?』なんて考えたりします。でも、結局、それは他の人にとってはなんでもない。きっと、観た後に感想を伝え合って、『そうか、人ってみんな違うんだ!』って実感できるような舞台になる予感がしています。

稽古でも、先輩方のお芝居を観るたびに、『うわ、先生だらけ!』って思います(笑)。戦争中の大陸が舞台で、ずっと前の時代のお話なのに、『こういう人、いたかも!』って思う。セリフはすごくポップなんですけど、人間の持つ感情の、それが生まれる背景みたいなものが浮かび上がって、言葉の一つ一つに余韻が感じられます。昔の話だけれど未来に向かっていて、新しいものを見たと同時に、懐かしさみたいな空気感もあるんです」

ずっと、早く30代になりたいと思っていた。9歳より19歳の方が、19歳より29歳の今の方が、いろんなことが客観的に、クリアに見えている。夢が叶わなくても、人生は続いていくこと。世の中には、いろんな人がいること。人前に出て輝いている人は、血の滲むような努力をしていること。どんな人間も、自分の人生の主人公であること。そうやって、必死で生きる人たちに思いを馳せられる仕事に就けたことが、今は嬉しくて、楽しくて仕方がない。

「若いときに経験した苦しいこと、楽しいことが、私の芝居の糧になっている。これから経験する苦しいこと、楽しいことも、きっと芝居の糧になると思うと、まだまだ、どんどんいろんなことを経験したいなと思います。結婚願望?……それは、うーん……今はないですね(笑)。頭の中は仕事のことでいっぱい、というわけではなくて、今はとにかく、“一人が楽しいモード”なんです。

結婚に興味がないとかじゃなく、なるようになるだろうって思っているのかな。でも、寂しいからとか、将来が不安だから頼れるパートナーを、という考え方にはちょっとだけ抵抗があるかもしれない。“一人でも生きていける強さ”は、ちゃんと持っていたいです」

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最終更新:2019/12/1(日) 8:31
講談社 JOSEISHI.NET

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