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「味の素」元専務が教えてくれるイノベーションの起こし方

2019/12/1(日) 12:13配信

Wedge

 東京工業大学大学院を卒業後、1980年、味の素に入社。技術者として、バイオ精製工程のプロセス開発、国内から撤退の危機にあった工場の再生、アメリカ工場の立ち上げなど、一貫して現場を持ち場にしてきた五十嵐弘司さん。

 生産統括センター長を経て50歳を過ぎた08年、リーマンショックが起き、会社の時価総額はピーク時の4分の1にまで下落。危機を挽回するべく、経営企画部長に抜擢され「はぐれものチーム」を結成して、経営ビジョンの策定と実現に携わった。

 また地球を70周する距離を飛び回り、国内外の様々な企業との提携などの陣頭指揮も採るなどして、時価総額を元の水準以上に戻すことに貢献。その後、専務取締役を経て2017年に退任。

 現在は、企業情報化協会で代表理事や日本能率協会の開発・技術評議会の副議長として活動するかたわら、大企業幹部を相手に、あるいは品川区中小企業アドバイザーとして中小企業経営者に、はたまた地方の高等専門学校(高専)に出かけて、若者たちと語らうなど多忙な日々を送る。

 そんな五十嵐さんが「イノベーションを実現するにはどうしたらいいのか!?」という思いのもと、『技術者よ、経営トップを目指せ!』(日経BP社)を上梓した。五十嵐さんに思いのたけを聞いた。

 本書は、こんなエピソードからはじまる。五十嵐さんがアメリカに赴任した1998年、現地でのビッグマックは1ドル90セント(190円)だった。日本からすると割安で、ビッグマックに限らず、当時の物価がすべてそのように見えた。翻って、現在。アメリカのビッグマックが5ドル(500円)なのに対して、日本は390円で、逆転しているのである。

 日本にずっといると気が付かないが、世界の多くでは物価が上がっているのだ。「華為(ファーウェイ)の初任給が40万円」などと話題になったが、日本は20万円程度で、ここ20年以上張り付いたまま。アジア各国から観光客が訪れていてくれているが、相対的に、「日本が安くなっている」ことも影響しているだろう。

 日本にずっといると気が付かないが、世界の多くでは物価が上がっているのだ。「華為(ファーウェイ)の初任給が40万円」などと話題になったが、日本は20万円程度で、ここ20年以上張り付いたまま。アジア各国から観光客が訪れていてくれているが、相対的に、「日本が安くなっている」ことも影響しているだろう。

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最終更新:2019/12/1(日) 12:13
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