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売れる営業マンが、売れる営業マンを育てられない根本的な理由

2019/12/2(月) 12:06配信

PHP Online 衆知(THE21)

無意識で行っていることは教えようがない

 かつては成績優秀だった営業マンが、次第に部下を教えるリーダーの立場に変わることはごく普通のこと。もちろん、過去の栄光をそのままに、指導者としても優秀な人も大勢いるだろう。ただその一方で、部下指導では思っていたような成果が出ずに悩んでいる人もいる。じつはそのような人のなかには、過去にトップ営業の称号を持っていた人が多い。いったい、なぜなのか?

※本稿は、渡瀬謙著『トップ営業を生み出す 最強の教え方』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

売るのが上手な人ほど教えるのが下手!?

「なぜだ、こんなはずではなかったのに……」

 はっきりいって自信はあった。現役時代は売れていてトップ営業になったこともあった。その実績を買われて課長にまでなった。売り方はわかっているつもりだ。

 しかし、なぜか部下が育たない。自分が知っていることは出し惜しみすることなく100%伝えてきた。売れずに悩んでいるメンバーには親身になって相談に乗っている。同行営業をしながら手取り足取り教えても、結果が出ない。自分の教え方が悪いのか、それとも部下が営業に向いてないのか? いずれにしてもこれ以上どうやって教えたらいいんだ!

 スポーツの世界でよくいわれている「名選手は名監督にあらず」というのは、ビジネスの世界でも同じことがいえます。現役時代は天才と呼ばれた人でも、指導者の立場になると期待外れの結果しか出せないタイプ。

 その原因のひとつが「無意識」の行動です。どんなに優秀な人でも、自分が無意識にやっていることは人に伝えられません。それがどれほど大切なことだとしても、自覚していないものは教えようがないからです。

 そもそも天才というのは、自分の感覚で自然に正しい行動ができる人のことです。新人のうちからバンバン売ってくる営業マンは、人に教わる前から正しい売り方ができてしまっているのです。まわりから見るとどうやって売っているのかわからないし、当人でさえもなぜ売れるのか説明ができません。むしろ、「なぜみんなは売れないんだろう?」などと首をかしげていたりします。ちなみに天才度が高い人ほど、無意識エリアが広いといえます。

 そうして、説明がつかずに結果を出す人を「あいつは天才だから」という言葉で納得しようとしているのが実際のところです。

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最終更新:2019/12/2(月) 13:23
PHP Online 衆知(THE21)

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