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セール後の「返品地獄」、リテーラー勢の回避策とは?

2019/12/3(火) 9:01配信

DIGIDAY[日本版]

リテーラー勢は年間最大のセールに向けて強化に勤しむ一方、一大セールに付きものの膨大な返品への対策にも追われている。

2019年、リテーラーはホリデーセールの返品最小化に向けて、さまざまなアプローチを採っているのだ。在庫数の管理徹底、適正な割引率の算定、外部プラットフォームと協力し、返品リスクの高い商品ではなく、ギフトカードの購入を奨励する試みなどは、その顕著な例だ。

返品は処理に少なくないコストが発生するため、リテーラーにとっては純損失となる。返品を受領し、商品として出せる状態にし、小売在庫に戻すには、相応の作業と費用が必要となる。

返品の総額は約60兆円

「ブラックフライデーは小売業界にとって最重要日のひとつであり、すべての注文にシームレスに応えられるよう、リテーラーはかなり前から準備万端を整えてこの一大イベントに臨む」と、リテールテクノロジー会社エディテッド(Edited)のリテールアナリスト、ケイラ・マルシー氏は語る。「返品はeコマース企業に数十億の出費を強いる。これは1年を通じて見られるものだが、ブラックフライデーのような一大セール時にはとりわけ重大な問題となる」。

返品は実際、リテーラーの頭を悩ませる大きな問題のひとつだ。エディテッドによれば、2020年の米国における返品は5500億ドル(約60兆円)相当にも上ることが予想されている。米クーポンサイト、リテールミーノット(RetailMeNot)のデータによると、アパレルは2019年のブラックフライデーにおいて二番人気のカテゴリーであり、つまり、返品によってファッションリテーラーはとりわけ大きな打撃を受けることになる。UKでは、今年のブラックフライデーのアパレル商品の返品額は7億8100万ドル(約850億円)に上ると見込まれており、これは昨年から3億1400万ドル(約342億円)の増となる。

2018年、オンラインショッピングはホリデーセールの36%を占め、2017年の1080億ドル(約11.7兆円)から1260億ドル(約13.7兆円)に増加した。実店舗が約10%と最低の返品率を記録したのに対し、eコマースはその倍の20%で、ホリデーショッピング全体では30%となっている。

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最終更新:2019/12/3(火) 9:01
DIGIDAY[日本版]

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