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リニア新幹線、山梨県と甲府市で取り合う”駅の設置場所” 今頃なぜ揉め始めた?

2019/12/3(火) 5:57配信

デイリー新潮

 2027年の開業を目指して品川駅―名古屋駅間で建設が進められている中央リニア新幹線は、静岡県の川勝平太知事が大井川の水資源減少問題で待ったをかけ工事が中断している。静岡県には周辺市町村も同調し、JR東海も主張を譲らない。そのため、話し合いは平行線をたどっている。静岡県がクビを縦に振らなければ、リニアの工事は進まず、工期はどんどん遅れる。

【画像】リニア中央新幹線の未着工区間

 リニア問題は静岡県とJR東海の対立ばかりが大きくクローズアップされているが、実は山梨県でも、駅の設置場所を巡って山梨県と甲府市で意見の相違が表面化している。

 山梨県のリニア駅は、甲府市大津町に設置することが内定していた。ところが、今年2月に新たに就任した長崎幸太郎県知事が、リニアの駅設置場所の見直しを言及。ここから、事態は大きく動き出した。

 甲府市大津町に開設予定のリニア駅は、郊外に位置する。しかも、リニアは単独駅。ほかの鉄道路線への乗り換えはない。

 リニアで山梨県に足を運んでも、市の中心部まで行くにはリニア駅からバス・タクシーに乗り換えなければならない。その所要時間は約20分。リニア開通により山梨まで短時間で移動できるようになっても、リニア駅から市の中心部までが面倒になってしまえばリニアの効果は薄れてしまう。

 一方、甲府市大津町から4キロメートル西には、JR身延線の小井川駅がある。ここにリニアの駅を開設すれば、身延線を乗り継いで甲府駅へアクセスできる。バスよりも鉄道の方が、圧倒的に利便性が高いことは言うまでもない。長崎幸太郎県知事が見直しに言及した背景には、そうした事情がある。しかし、この問題がややこしいのは、小井川駅の所在地が甲府市ではないことだ。

 小井川駅は、甲府市に隣接する中央市にある。県都を自負する甲府市にとって、リニアの駅を人口がわずか3万人の中央市に奪われることは面白くない。そうした思いから、甲府市は今年7月から庁内で「どちらにリニア駅を開設した方が高い効果を得られるのか?」の検証を開始した。

 このほど、甲府市は結果を公表。甲府市の検証結果は、改めて大津町案に優位性があると結論づけている。

「今回、市は1:観光地へのアクセス利便性、2:企業誘致としての受け皿の可能性、3:移住先としての評価という3つの観点から検証を進めました。その結果、3の移住先としての評価は同等ですが、1と2は大津町設置案の方が大きな効果を得られることがわかりました」

 と話すのは、甲府市企画部リニア交通室リニア政策課の担当者だ。

 甲府市大津町にリニアの駅が開設された場合、リニアの駅から甲府の中心部へアクセスするにはバスを使わなければならない。交通利便性は明らかに小井川駅案が優勢のように見える。

「小井川駅の周辺は、地形的な問題からリニアの駅を併設することが難しいのです。そのため、小井川駅案は駅から500メートルほど東に離れた場所にリニア駅を開設する予定になっています。小井川駅案の場合だと、甲府駅まではリニア駅からバスで小井川駅まで行き、そして身延線に乗り継ぐことになります。そうした点を考慮し、大津町案の方がアクセスの利便性は高いと判断しています」

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最終更新:2019/12/3(火) 10:45
デイリー新潮

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