ここから本文です

「いきなり!ステーキ」失速 相次ぐ値上げと大量出店の誤算

2019/12/4(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 一時はステーキブームのけん引役として拡大の一途だった「いきなり!ステーキ」(ペッパーフードサービス)だが、いまや客離れ・売り上げ減に歯止めがかからないほど苦境に喘いでいる。なぜ同社はここまで失速してしまったのか──。ジャーナリストの有森隆氏がレポートする。

【写真】大量出店が裏目に出た「いきなり!ステーキ」

 * * *
 ステーキを立ち食いするスタイルが受けてきた「いきなり!ステーキ」が失速した。

 11月中旬、「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは10月の月次動向を発表したが、既存店売上高は前年同期比41.4%減と大幅なマイナス。客数の落ち込みも深刻で同40.5%減だった。

 2018年の春先までは好調が続いていたが、4月から既存店売り上げが前年実績を割り込み、数字は月を追うごとに悪化。10月には、とうとう売り上げ、客数とも4割以上減少してしまった。

 そもそも、外食業界が肉ブームに沸いたのは2015年頃からだ。輸入牛肉の規制緩和を追い風に、コンセプトも様々なステーキハウスが続々とオープンした。

 そんな中、「いきなり!ステーキ」は、高級イタリアンを安く食べられるという謳い文句で人気を博した「俺のイタリアン」のいわば牛肉版。立ち食い形式でステーキを量り売りで提供するステーキハウスを立ち上げた。

 まず2013年12月、東京・銀座に1号店を出店。「分厚いステーキをリーズナブルな価格で立ち食いする」ことにテレビなどマスコミが飛びついた。口コミでの広がりもあって店舗網を拡大し、急成長を遂げた。2016年末に115店だった店舗数は、17年末に188店、18年末には389店まで増えた。

◆ステーキ文化を無視したNY進出で惨敗

 2017年2月には、鳴り物入りでニューヨークに進出した。一瀬邦夫社長は「全米1000店舗展開を目指す」と高らかに宣言。2018年2月16日、ニューヨークの中心部マンハッタンの5番街近くにオープンした4号店の開店イベントには、ニューヨーク・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏も駆けつけた。松井選手の背番号は55。gogoということだったらしい。一瀬邦夫社長は〈野茂(英雄)さんも松井さんも(米国で)大成功された。それにあやかりたい〉と語った。

1/4ページ

最終更新:2019/12/4(水) 13:36
NEWS ポストセブン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事