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【ヒットの法則73】日本初登場のレクサスGSは豪華さよりも、むしろスポーティさが印象的だった

2019/12/4(水) 12:01配信

Webモーターマガジン

キャラが立ったの新開発の3.5L V6直噴エンジン

さて、走りに話題を戻そう。GSに搭載されるエンジンは、すでにLSに搭載され熟成を極めた感のある4292ccV型8気筒の3UZ-FEと、クラウン用V6エンジンをベースに排気量を3456ccにまで拡大し、併せて新燃料噴射システムであるD-4Sを採用した2GR-FSEの2種類だ。

試乗した印象は、3UZ-FEはスムーズで厚みのあるトルクが特徴と言えるが、すでにそれはセルシオで慣れ親しんだもの。不足はまったくないが、シリーズのトップエンドとしての「驚き」はあまり感じない。

キャラクターが立っているのは新開発のV6の方で、これは直噴エンジンならでは充填効率の良さを生かした11.8の高圧縮比から315psのパワーを得ている。トルクも377Nmとキャパシティからするとかなり厚い。国内ではレジェンドに続き2つめのオーバー280psエンジンとなるわけだが、同じ3.5Lクラスとしては一枚上手のパフォーマンスとなる。

何しろこのV6は高回転の伸びや盛り上がり感も素晴らしいが、同時に低速トルクもかなり太いのだ。欧州勢の同排気量と較べても頭ひとつ飛び出した感じ。今後レクサスの主力エンジンとなるだけに、2GR-FSEの開発にはかなりの気合いが入っている。

しかし残念なのはこのキャラの立った新エンジンには、GSが鳴り物入りで採用した新メカニズムがほとんど組み合わされないことである。VDIMと連携してステア操作で安定性制御を行なうバリアブルステアリングのVGRS。モノチューブショックアブソーバーの減衰力を最適にコントロールするAVSといったものは、すべてGS430の専用装備なのである。

さらに、前後のスタビライザーに電動アクチュエーターを加え、状況に応じて前後のロール制御を行なうアクティブスタビライザーもGS430にのみオプション設定。GS350が走りに徹したモデルなのはわかるが、レクサスの今を代表するこの種の装備がまったく選択できないのはちょっと淋しい気がする。

ところで価格だが、GS430は630万円、GS350は2WDで520万円と発表されている。この価格、正直言って僕は「意外に安い」と感じた。GS430は現行セルシオのボトム相当で、採用されるメカを考えれば十分なバリューがある。GS350はクラウンアスリートのトップエンドとほぼ同じ。新開発の3.5L V6を搭載することを考えれば、これも十分に納得が行く。そして、欧州のプレミアムブランドと較べると。まだ圧倒的に安いのだ。(文:石川芳雄/Motor Magazine 2005年9月号より)

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最終更新:2019/12/4(水) 12:01
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