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「人間のできることの容量」は決まっている。そう思っていれば人間関係はうまくいきます【人生のおさらいをするために】

2019/12/4(水) 11:02配信

サライ.jp

日本の児童精神科医学のパイオニア・佐々木正美先生。半世紀以上にわたり、子どもの育ちを見続けながら子育て中の親たちに寄り添ってきた先生の著作や言葉には、子育てだけでなく人生を幸せに生きるための道標がたくさん残されています。この連載では、その珠玉のメッセージを厳選してお届けします。
構成・文/山津京子

子育てにおいても、夫婦関係においても、頭に留めておくべきことは「人間のできることの容量は決まっている」ということです

私たち夫婦には3人の息子がいますが、子育てにおいて妻はどちらかというと、最初は子どもに対してしつけや教育などに関して、厳しく注意をするタイプの母親でした。

けれども、私は精神医学の立場から、子どものありのままを受容する重要性を妻に説いて、子どもたちの言うことを何でも聞いてやりたいと考えていました。だから、子育てにおいてはぶつかることが何度もありました。

ふたりの想いがくい違うとき、いつも頭に留めておいたことは、「人間のできることの容量は決まっている」ということです。

例えば3人の息子たちのうち、さほど勉強をしなくてもテストでいい成績が取れる子もいれば、勉強をしていてもあまりいい成績が取れない子もいましたが、私たちは「あの子は勉強はできるけど、片づけが苦手だね。この子は勉強はできないけれど、絵が上手だね」というように考えて接するようにしてきたのです。

そんなふうに夫婦で話し合うことで、子どものいいところを見逃さず、そして自分だけのものさしにあてはめるような見方にならないよう、ふたりの価値観のバランスを取ってきました。

夫婦の関係も同じです。

お互いできることを認め、できないことや足りないものは補い合う。そういう気持ちでいつも向き合って、何でも話し合ってきました。子育てにおいては、私は理論の部分を担い、妻はそれを実践するというような関係性だったと思います。

もちろん、互いにそれなりの努力や協力をし合ってきたと思います。

しかし、それが特別に苦痛でなくできたということは、やはり相性がよかったからでしょう。妻に対しては年を経るごとに感謝の気持が大きくなるばかりです。

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最終更新:2019/12/4(水) 12:53
サライ.jp

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