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なぜ政府は副業を推進するのか

2019/12/5(木) 7:31配信

日本の人事部

競業避止義務とは

副業を行う上で問題として挙げられるのが「競業避止義務」です。競業避止義務とは、競業となりうる他社での就業や、競業となる会社を起業することを制限するもので、企業が従業員に対して義務として課しているものです。自社独自のノウハウや情報を他社で利用されることを防ぐことが主な目的です。

ただ、競業避止義務は企業側に良い結果だけをもたらすものではありません。内閣府政策統括官の報告によれば、競業避止義務は労働者を雇用しにくくし、在職する社員の賃金コストがかかることに加え、雇用の流動性を減らし、イノベーションが起こりにくくなる可能性があるとしています。

企業側としては、自分たちが培ってきた経験を持ち出してライバル企業を応援したり、新たに似たような会社を設立されるのは困るのかもしれません。しかし、副業を推進することで、社員自体のスキルアップや人脈拡大が期待できます。「競業避止義務」の適応を緩やかにし、副業を推進することは、決して悪いことだけではないのです。

守秘義務とは

従業員が副業を行う際は、守秘義務に配慮しなければなりません。守秘義務とは、本業で得た情報やノウハウを外部に漏らさないことで、特に独自の技術やノウハウをもっている企業は、守秘義務を厳しく取り締まる傾向があります。社員が同業他社で副業を行ったことにより、自社の情報やノウハウが流出した場合、副業を許可した企業におよぶ影響は計り知れません。そのため、多くの企業が守秘義務に特化した契約書を社員と交わしています。

人手不足と副業の活用

昨今は少子高齢化の影響もあり、一部の業界では深刻な人手不足が叫ばれています。政府による副業・兼業の解禁の背景には、人手不足を解消しようという意図もあるようです。企業によっては賃金を上げているケースもありますが、それでも人が集まらない状況も発生しています。

そこで、例えばIT業界には、技術者の副業制限を緩和することによって、技術者のシェアリングを行っているところも多いようです。また、副業を許可することで自由な雰囲気を作り出し、副業を希望する人材を確保しようという流れもあります。

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最終更新:2019/12/5(木) 7:31
日本の人事部

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