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肩こり、腰痛にテープ剤と飲み薬。どちらが効果的なのか?

2019/12/5(木) 6:06配信

サライ.jp

効果は飲み薬と大きな差はない?

前回、テープ剤の有効成分は、頭痛・生理痛薬、かぜ薬などに使われている解熱鎮痛剤NSAIDs(エヌセイズ)と同じという話をしました。

ではテープ剤と飲み薬、どちらがより有効なのか? 直貼りすることで、薬効成分がより早く患部に浸透するのは確かでしょう。しかし有効成分が患部に留まるわけではありません。やがて皮膚を通り抜けて血流に入ります。そして全身に回ります。飲み薬の場合は全身に回りながら患部に到達するわけです。いずれも患部に有効成分はやって来ます。その意味では貼り薬も飲み薬も、若干のタイムラグはありますが、効果効能に大きな差はないと考えられます。

また有効成分が同じであることからNSAIDsのテープ剤と飲み薬を併用するのは、注意が必要です。併用が長期間に及ぶことで、副作用が出るリスクも増します。

テープ剤がこれほど処方されるのは日本だけ

それにしても、なぜこれほどテープ剤は人気があるのでしょうか? 実は、処方薬としてテープ剤が出てくるのは日本ぐらいです。テープ剤も湿布も日本では大量に処方されています。私は「貼り薬のほうが飲み薬より直に効く」というイメージが根強いのだと思います。薬効成分がずっと患部に留まり効きつづける、そんなイメージが浸透しているように思います。余談ですが、日本には昔からトクホンをはじめ膏薬というものがありました。そういう貼り薬文化みたいなものが脈々と息づいているのかもしれませんね。

結論として、貼り薬でも飲み薬でも大きな差はありません。さらに言えば、昔ながらの冷感湿布、温感湿布と比べて、NSAIDsのテープ剤のほうが必ず効果が高いとも言い切れません。なぜなら、薬とその人の相性、さらにはその人の薬に対するイメージも、効果を左右するからです。痛みを軽減する大事な要素にプラセボ効果があります。「この薬が効く」と思って服用すると効く(と感じる)のです。

たとえば同じような肩こりでも、冷感湿布のスーッとするのが好きで、実際、症状が軽減したという成功体験があれば、その人にはその後「冷感湿布が効く」というプラセボ効果が生まれるかもしれません。同じように温感湿布のポカポカするのが気持ちよくて、それで症状が改善した経験のある人にとっては「温感湿布が効く」というプラセボ効果が期待できます。

医師もそのへんは心得たもので、肩こりの患者が「私は温感湿布が効くのでテープ剤ではなく温感湿布がいい」と言えば、温感湿布を処方してくれるものです。そこで「温感湿布よりテープ剤の方が効きますよ」と説得してもあまり意味がないからです。(もちろん医師によりますが)

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最終更新:2019/12/5(木) 6:06
サライ.jp

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