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“危機”にあるグーグルは、共同創業者の退任でどこへと向かうのか?

2019/12/5(木) 19:13配信

WIRED.jp

グーグルにおいて、ひとつの時代が正式に終わりを迎えた。反トラスト法(独占禁止法)違反に関する一連の調査を受け、ストライキなどによる従業員との緊張が高まるなか、共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの退任が12月3日(米国時間)に発表された。ペイジはグーグルの持ち株会社であるアルファベットの最高経営責任者(CEO)で、ブリンは社長を務めていた。グーグルの現CEOであるスンダー・ピチャイが、今後はアルファベットのCEOを兼任する。

グーグルには巨額の制裁金より「根本的な対策」が求められている

ペイジとブリンは完全に経営から退くわけではなく、引き続きアルファベットの取締役会にとどまる。規制当局への直近の提出書類によると、ふたりは合わせて議決権の51.3パーセントを保有している。つまり、もはや日常の運営にはかかわらないが、会社の支配権は維持するということになる。

「企業を人間に例えると、2019年のグーグルは21歳の若者であり、巣から飛び立つ時期です」と、ブリンとペイジは共同声明で述べている。「これほど長くグーグルの日常的な運営に深く関与できたことは、本当に特別な体験でした。しかし、これからは愛情をもって誇らしげに見守り、アドヴァイスを提供する親の役目になるときが訪れたと考えています。口やかましいことは言わずに!」

相互補完の関係にあったふたり

ペイジとブリンは、ともにスタンフォード大学でコンピューターサイエンスを専攻する大学院生だった1998年にグーグルを創業した。「彼は何ごとについても主張を曲げないタイプで、かなり嫌なやつだと思いました。わたしもそうだったとは思いますが」と、ペイジは2005年の『WIRED』US版の取材でブリンについて語っている。「わたしたちは互いに嫌なやつだと思っていたんです」と、ブリンも答えている。

しかし、このふたりは相互に補完し合い、協力し、検索エンジンのスタートアップをシリコンヴァレーの巨人へと成長させた。テクノロジーを通じて世界を変革しようという野心をもち、「Don’t Be Evil(邪悪になるな)」を行動規範として掲げ(現在は行動規範から削除されている)、グーグルの業務に携わってきた。

グーグルについては雑誌『WIRED』US版9月号の特集で深掘りしているが、同社は創業当初から独自のオープンな文化をもっていた。従業員は「全身全霊で」仕事に打ち込み、意見が異なる場合は発言することを奨励された。毎週木曜には「TGIF」と呼ばれる全社会議が開催され、従業員は経営幹部にどんな挑戦的な質問でもすることができる。

ブリンとペイジは2001年、投資家の意見によってエリック・シュミットをグーグルの最初のCEOに就任させることになる。その10年後、ペイジは再びCEOに就任し、ブリンよりも同社の日常的な経営に関与するようになった。しかし、ペイジも2015年、グーグルの再編後に同社のCEOを退いている。

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最終更新:2019/12/5(木) 19:13
WIRED.jp

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