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JR西日本381系「やくも」、国鉄形特急最後の輝き

2019/12/5(木) 5:10配信

東洋経済オンライン

在来線の特急列車が1つの節目を迎えようとしている。JR東日本は東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」の使用車両を185系からE257系に順次変更すると発表。251系「スーパービュー踊り子」も置き換える予定とされている。

【スライドショー】最後の国鉄形特急電車381系はこんな車両だ

 185系は国鉄時代に製造された車両だ。国鉄の分割民営化から32年が経過し、特にJR各社のフラッグシップとなる特急用車両は代替わりが激しい。すでにJR東海とJR九州からは国鉄時代の特急形車両が引退しており、185系の引退でJR東日本からもジョイフルトレイン(団体臨時列車用の車両)を除いて姿を消す。

 そんな中、最後の国鉄形特急電車となる381系が、鉄道ファンの注目を集めている。JR西日本が岡山―出雲市を伯備線経由で結ぶ特急「やくも」に使用している車両だ。現在は1日15往復走り、ビジネス・観光両面の足として活躍する。

■山岳路線の“救世主”として登場

 381系は、1973(昭和48)年に中央西線でデビューした。当時、国鉄は非電化幹線の電化を進めており、これに伴って特急列車の速達化も図っていたが、カーブが多い山岳路線は電化だけでは大幅なスピードアップが困難だった。そこで、急カーブを安定して走行できる車両として開発されたのが、381系だ。

 381系最大の特徴は、振り子式と呼ばれる構造である。カーブを通過する際には遠心力が働き、車体上部が外側に大きく振られる。これが限界値を超えると脱線してしまうため、カーブ部分は「カント」といって線路を内側に傾けるのだが、カントを大きくすると今度はカーブで停車した時に内側へ倒れてしまう。

 そこで、カーブ通過時に遠心力を利用して車体下部を振り、車体を内側に傾けることで高速走行できるようにしたのが、振り子式車両である。

 1970(昭和45)年に日本初の振り子式電車として591系試験車両が登場し、ここで得た成果をもとに381系が開発された。

 基本的なデザインは特急形車両の主力である485系に似ているが、車体長は21.3mに伸長。振り子動作時に車両限界を超えることがないよう、車体裾部の絞りや窓から上の傾斜がきつくなっている。軽量化のため車体は鋼製ではなくアルミ製で、クーラーも床下に搭載。すっきりした屋根上が特徴だ。

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最終更新:2019/12/5(木) 5:10
東洋経済オンライン

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