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アマゾンの参入で、量子コンピューティングは大競争時代へ

2019/12/6(金) 8:12配信

WIRED.jp

「The Everything Store(何でも買える店)」のアマゾンは、クラウドサーヴィスの品揃えも豊富だ。アマゾン ウェブ サービス(AWS)では、ディスクストレージから衛星の制御とデータの利用まで、160以上のサーヴィスが提供されている。

次世代の金融取引は量子コンピューターが主役になる

さらにアマゾンは、AWSに量子コンピューティングサーヴィスを追加すると、12月2日(米国時間)に発表した。競合となるIBMやグーグルは、この技術によってコンピューターがビジネスや社会に与える影響が大きく変わるだろうと言うが、アマゾンもそんな量子コンピューティングに関する大規模な取り組みに参入することになった。

企業による量子コンピューティング活用の手引を

まだ初期段階にある量子コンピューターの技術は、データを亜原子粒子の変則的な物理法則へとエンコードすることによって、さらに強力なデータ処理を実現する。これまでIBMやグーグル、スタートアップ数社が、量子プロセッサーのプロトタイプを構築してきた。フォルクスワーゲンやJPモルガンといった提携企業は、この技術を備えた新しいデヴァイスを、電気自動車(EV)のバッテリー開発や金融市場のモデル化などで活用する方法を模索している。

そこに、アマゾンが神秘的な量子コンピューティングの世界へと企業たちを引き込むべくサーヴィスを開始した。今月からアマゾンのクラウドプラットフォーム経由で、D-Wave Systems、IonQ、Rigetti Computingのスタートアップ3社が提供する量子ハードウェアを利用できるようになる。

このクラウドコンピューティングサーヴィスは、量子物理学で使われるブラケット表記にちなんで「Braket」と名付けられた。Braketには、量子プログラミングやシミュレーションツールも含まれるという。

実用的な作業ができる量子コンピューターを構築した例や、それに近い事例はまだない。AWSのテクノロジー担当ヴァイスプレジデントのビル・ヴァスは、量子時代に備えるため企業はとにかく量子技術を試すプロセスを開始すべきだと語る。「量子コンピューターの使い方を学び始めたいという多くの顧客と話しました」と、ヴァスは言う。

アマゾンはコンサルティンググループも立ち上げ、企業がビジネスで量子コンピューティングを役立てるためのサポートも実施するという。

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最終更新:2019/12/6(金) 8:12
WIRED.jp

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