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飛び交う手紙、通報も「ぺんてる争奪戦」の壮絶

2019/12/6(金) 6:01配信

東洋経済オンライン

 筆記具4位ぺんてるを巡る争いが大詰めを迎えている。総合文具首位のコクヨが実施する、ぺんてる株の買い付け期限は12月9日。コクヨはぺんてる株の約38%を保有する筆頭株主だが、過半の株式取得に向けて最後の追いこみに入っている。

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 コクヨに対抗するのが、総合文具2位のプラスだ。同社もぺんてる株の買い付けを表明、会社の重要事項の決定に拒否権を発動できる3分の1の株式取得を目指している。こちらの期限は12月10日までだ。

 経緯を簡単に振り返ろう。コクヨがぺんてる株を買い増し、子会社化する方針を発表したのは11月15日。コクヨのもとに、ぺんてるがプラスとの資本業務提携を画策していることを示唆する密告書が届いたためだ。ぺんてるの経営陣は、コクヨによる子会社化の方針に猛反発。「ホワイトナイト」(経営陣に友好的な買収者)として、プラスを担ぎ出した。

 コクヨとプラスは長年ライバル関係にあり、両社の争いは業界で「KP戦争」とも称される。今回は、ぺんてる争奪戦のかたちで現れたKP戦争といえる。

■社長の執務室に盗聴器? 

 両陣営のつばぜり合いは激しさを増すばかりだ。

 「不審者による建造物侵入について、警察署に被害届を提出致しました」

 ぺんてるは11月29日、ビル・駐車場内に侵入していた不審者を拘束したと発表。ホームページ上には、「不審者の依頼主の特定については、引き続き、警察による捜査が進められる」と捜査状況まで開示された。ぺんてる関係者によれば、拘束された人間は「和田優社長の執務室がある14階に盗聴器をしかけるつもりだった」とも証言しているという。コクヨ側は関与を強く否定している。

 「不審者拘束」情報がリリースされた頃、ぺんてる株主のもとに1通の手紙が届いた。「拝啓 ぺんてる株主の皆様へ」と題した手紙の「主」は、ぺんてる元社長の水谷壽夫氏。

 「私は私自身が発信した意見を変えざるを得ないと考えています」。水谷氏はそうつづったうえで、次のように続ける。「私は自身の考えを確認するために、コクヨの黒田氏にも直接会って考えを聞き、ぺんてるの発展のためにぺんてるの経営に次世代の社員を参画させることを約束してもらいました。これにより、私は現経営陣の提案(実質、プラス社への株式売却)に賛同しないと表明いたします」

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最終更新:2019/12/6(金) 10:12
東洋経済オンライン

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