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幻となった東京五輪マラソンコースを、体重87kgの39歳おじさんがチャリで爆走した結果…

2019/12/6(金) 15:51配信

週刊SPA!

担当へ電話するも

 皇居外苑を折り返し、神保町交差点地点が35km。だが、ここで尿意が襲う。もう時刻は8時。コンビニのトイレをお借りして、一旦担当T内君に電話する。あと少し、なにか後押しの言葉がほしい。観客も声援もないのに俺はここまで走ってきた。担当だけは温かい言葉を……と思っていたが甘かった。

筆者「今35km地点、遅くてごめん。国立競技場にいるよね?」

T内「国立競技場の前で伊東豊雄似のおじさんと、新国立競技場のデザインについて語り合ってますよ」

筆者「(なんだそれ、面白そう…)全力で走るからもうちょっと待っててね」

T内「あ、そうっすかーはーい」(ガチャ切り)

 こいつ、ゴールしたらブン殴る。そう決めて、ある意味走る理由を得て、最後復路を爆走する。

感動のゴール! のはずが…

 もう残りはゴールを目指すだけ! 平坦な中央・総武線沿いを爆走し、さあ最後……となった瞬間、スタート地点の急勾配。ここにきてスタート直後にスイスイ進めた急坂が襲いかかるのだ。電動アシストもほぼ実感できない。だが、もう頭真っ白で残り1km、あとは下り一直線。初めて30kmを計測した直線ゴール前、爆走して叫びながらゴールへ到着した!!!

 が、担当T内がいねぇ…。嫌な予感がしたが、電話をしてみる。

T内「ああ、寒かったんで目の前のホープ軒でラーメン食ってます。2階席なんで来てくださ~い」

 朝5時から走り続けてラーメンなんて食えるわけない。しかも脚ガックガクなのに2階席って……まあ、仕方がないのでホープ軒に行く。

T内「お疲れっす~2時間以上待ちましたよ、結局どれくらいかかったんすか」

 時計を見ると3時間47分36秒だった。

T内「あ~このタイムじゃノーギャラっすね」

 鬼、悪魔、クソ担当!

T内「あ、食い終わったら一応完走後の写真撮っておきますか、一応」

実際に走ってみて思ったこと

 結局2時間台では走れなかったが、12月に5時前スタートし、8時41分にゴールしたことで、日の出の時間などを考慮すれば明るさは後半になるとリアルなものに近くなったと思われる。8月の5時からなら、ちゃんと明るさもありレースは見れたんじゃないか。また、全ての道は2車線以上、歩道もほぼ広いところが指定されており、観戦面では申し分ないコース設定だった。

 だが、やはり8月。東京の8月は確実に蒸す。問題はやはり時期だけだ。細かい意見は避けるが、単純に何時スタートだったとしても8月に東京都市部でマラソンというのは時間だけではどうにもならなかっただろう。10月とかにできたら最高のコースだったのに。<取材・文・写真/佐藤永記>

※撮影は赤信号時や停止時など、交通ルールを守って撮影しています。
※道路上の画像はカメラを固定した動画からキャプチャしたものです。

【佐藤永記】
公営競技ライター・生主。シグナルRightの名前で公営競技の解説配信活動「公営競技大学」を個人運営している。また、日刊SPA!のギャンブルコーナー勝SPA!編集担当も。Twitter:@signalright

日刊SPA!

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最終更新:2019/12/6(金) 22:17
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