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薬物事犯、国会で非犯罪化議論

2019/12/7(土) 11:09配信

Japan In-depth

【まとめ】

・薬物使用者への世界の流れは「非犯罪化」、治療に繋げる考え方に。
・国会で「非犯罪化」議論。法相も前向き答弁。薬物政策の転換点に。
・日本の薬物政策は感情論・精神論脱し、効果的で人権配慮の政策に。

2019年12月1日のサンデージャポン(TBS系)で、沢尻エリカさんが違法薬物を所持し逮捕された問題で、かねてより厳罰化を求める杉村太蔵氏が「薬使っている芸能人は全員自首しろ!」などと叫び、それに対して「言いすぎ!むしろ薬物は一部合法化した方が良い」と真っ向反対の意見を唱える堀江貴文氏の論争がネット界で話題になった。

私などは、毎度行われる杉村太蔵氏のポジショントークと、自身の道徳的優位性を誇示する大げさな話しぶりにすっかり辟易してしまったが、これまでも芸能人が違法薬物の所持や使用で逮捕されると、毎度毎度、薬物問題の専門外である著名人たちから、正確なエビデンスもないただの感情論や思いこみが声高に発せられるのが常である。

今回の沢尻エリカさんの事件でも、様々なタレントによる発言があったが、依存症問題に関わって来られた筑波大学教授・原田隆之先生から正確なデータやエビデンスにもとづく反論がなされ、我々の様な現場で薬物依存症の支援に関わる者は溜飲を下げた。

原田先生が書かれたように、現在、違法薬物の末端の使用者に対する世界の流れは「非犯罪化」である。もちろん違法薬物の生産者や売人に対しては諸外国でも厳重に処罰されるが、ある意味「売人の被害者」とも言える使用者に対しては、刑事罰を与えるのではなく、非犯罪化し治療へと繋ごうという考えになっている。

この「非犯罪化」という最初は世界の誰もが驚いた政策が、今では世界の主流となっていったのは、ポルトガルが2001年に非犯罪化の大英断を下し成功を収めて以来、それに続いた諸外国が同じような成果をあげたため、感情論を捨て、エビデンスに基づく科学的な対策を重視したからである。ポルトガルの非犯罪化については、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部部長・松本俊彦先生の記事に詳しいのでご紹介する。

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最終更新:2019/12/7(土) 11:09
Japan In-depth

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