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「5G」に挑むクアルコムの思惑が、最新のモバイルチップから見えてきた

2019/12/7(土) 12:14配信

WIRED.jp

クアルコムが、このほどモバイルプロセッサー「Snapdragon」の最新版を発表した。今回の新しいチップは、ひとつではなくふたつ。2020年に発売されるスマートフォンのハイエンドモデルの一部に採用されるであろうチップと、ミドルレンジ向けのSoC(System-on-a-chip、ひとつの半導体にシステムを動かすために必要な機能を多く載せたチップ)だ。

5Gの技術仕様に「11の脆弱性」

このうちフラッグシップモデル「Snapdragon 865」は、5Gモデム「X55」を別途搭載できる。そしてミドルレンジ向けの「Snapdragon 765」と、5G接続機能が一体化された「Snapdragon 765G」である。

5Gへの対応も進む

ふたつのチップのうちパワフルなのはSnapdragon 865で、昨年発表された855チップセットの後継となる。クアルコムのハイエンド向けSnapdragonは、スマートフォンメーカーのなかでも最も機能が豊富なハイエンドモデルに使われることが多い。例えば2019年の端末でいうと、サムスンの「Galaxy Note 10」や「Galaxy S10」、グーグルの「Pixel 4」などに855が搭載されている。

新たに発表された865には、アップデートされたAIエンジンが搭載されている。処理能力は、ひとつ前のチップに搭載されていたAIエンジンの2倍という。クアルコムによるとGPUの速度は20パーセント向上しており、ゲーマーも違いを感じられるだろう。また865は、リアルタイムでの通訳と翻訳をサポートしているほか、8K動画や最大2億画素の写真撮影に対応する。

次世代の高速通信規格である5Gの普及には時間がかかっている。だがクアルコムは、最新のSnapdragonを搭載したスマートフォンは、いつ5Gが利用可能になっても、そのメリットを完全に享受する準備ができているという。865とX55モデムが搭載された端末の通信速度は、クアルコムの発表によると下りで最大7.5ギガビット/秒になる。このモデムは、ミリ波とサブ6GHzを含む5G通信に使われるあらゆる周波数に対応している。

これに対してSnapdragon 765は、やや見劣りするスペックになっている。5G対応モデルに搭載されるモデム「X52」の通信速度は下りが最大3.7ギガビット/秒となる。ただし、865に搭載されているAI関連機能と画像処理のブーストの一部が、765にも搭載されている。

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最終更新:2019/12/7(土) 12:14
WIRED.jp

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