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Rose Farm KEIJIが生み出す、唯一無二の「和ばら」

2019/12/7(土) 15:30配信

T JAPAN web

日本でしか作り得ない薔薇の姿を追求する

 花束の中では、常に主役。花弁は艶やかで芳醇な香りを放ち、いつも凜として上を向く、花の女王――薔薇といえば、思い浮かぶのはそんな像。女王を護まもる剣のような鋭い棘とげも、容易に触れることをためらわせる。
 しかし、ここに咲く花たちはどうだろう。滋賀県守山市の琵琶湖畔にある薔薇園「Rose Farm KEIJI」の温室の中、そよそよと吹くファンの微風に、無数の薔薇の花と枝、その蕾が揺れていた。
 触れてみてください、と差し出された一輪の花をおずおずと受け取る。中心に向かって渦を巻くような花の作りは、確かに薔薇だ。しかし、花弁はずっと柔らかで繊細、同じく、茎も細くきゃしゃに感じられる。こんもりと丸く愛らしい様子は、たとえるならまだ若く可憐な王女。指先に感じるかすかな棘の感触が、女王に連なる一族としての矜持を控えめに示している。「『てまり』という品種です。萼(がく)を包むようにまん丸に咲くので、この名前をつけました。花が重いので、どうしても首が垂れてくる。うちで作っている薔薇の特徴が、この曲線なんです。香りもいいでしょう?」

【画像】天皇、皇后両陛下のご成婚時に献上した薔薇「プリンセス・マサコ」

 ファームの主にして薔薇の栽培家である國枝啓司さんの言葉に促され、花を顔に近づける。匂いをかぐと、穏やかな中にも澄んだ芳香が鼻孔からカラダ全体に広がった。市販の薔薇のフレグランスの、あのむせかえるような香りではなく、あくまでほのかでやさしい自然の香り。思えば、温室に足を踏み入れた瞬間から、この香りはふんわりと空間を満たしていたのだった。

 國枝さんの後について、温室の中を歩く。およそ約5000平方メートルの空間で栽培されるのは、國枝さんが独自に交配し生み出した薔薇の数々。「和ばら」と呼ぶ、最大で60品種の薔薇を、気温、湿度を適切に保って通年栽培している。 ちょうど朝の収穫が終わったところだったが、薔薇の定番といって思い浮かべる深紅は少数で、ピンク、白、黄色、ベージュ、そして青みがかったパープルと、枝に残った花の色は実にとりどり。形状も、牡丹や芍薬のような大輪、カーネーションのようにカールした花弁をもつもの、また、蓮の花やリンドウを思わせるオリエンタルな造作のものと、バラエティに富んでいる。
「和の花という意味もありますが、和ばらの“和”は、調和の和というのがいちばんしっくりきますね。色のグラデーションを大事にして作っているので、たとえ形状が違っても、同じ系統の色で束ねてブーケにすると、きちんと調和する。そういう薔薇を作っています」

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最終更新:2019/12/7(土) 15:30
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