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年内にも食卓へ、「安全審査も表示義務もない」不気味な“ゲノム編集食品”の実態

2019/12/7(土) 8:00配信

週刊女性PRIME

 これまでにない、新しい遺伝子を操作した食品の流通が10月1日から解禁されました。遺伝子組み換え食品と同じように遺伝子を操作していますが、それとは異なる「ゲノム編集食品」というもので、間もなく私たちの食卓に現れることになります。これまでになかった食品です。安全なのか、とても不安です。

遺伝子を壊してムキムキの豚を生み出す

 まず、ゲノムとは何かから考えてみましょう。遺伝子とゲノムとは、どう違うのでしょうか。

 遺伝子は、ひとつひとつの単位を表しています。ゲノムは、その全体を指します。例えば、人間には2万2000程度の遺伝子がありますが、そのすべての遺伝子のことをヒトゲノムといいます。

 そのゲノムを自由自在に変更して編集することができるようになり、食品の開発にも応用されるようになったのです。それがゲノム編集食品です。とはいっても、現在はまだ、特定の遺伝子を壊して品種の改良を行っています。すでにさまざまな遺伝子がわかってきて、どの遺伝子を壊すと、どんなことが起きるかもわかってきました。

 家畜や魚で盛んに行われているのが、ミオスタチンという筋肉の成長を抑制する遺伝子を壊すこと。壊された豚は成長が早く、ムキムキの豚になります。一方、成長ホルモンの受容体を壊された豚は成長ができず小さなマイクロ豚になり、すでに中国でペットとして販売されています。ほかにも変色しないマッシュルーム、角のない乳牛、おとなしくして養殖しやすくした魚など、さまざまな作物や家畜、魚が開発されています。

 遺伝子組み換え食品は、ある有用な遺伝子を見つけだし、それを作物に入れて品種改良を行うことで作られた食品です。

 例えば、寒さに強い作物の開発には、ヒラメという魚の遺伝子を入れて行います。ヒラメがなぜ寒さに強いかというと、血液の中に血液を凍らせないタンパク質があるからです。そのタンパク質を作る遺伝子を入れると、寒さに強い作物ができます。

 そのほかにも、クラゲの発光遺伝子を用いて光る生物が作られたり、花のペチュニアの青色色素を作る遺伝子を用いて青いカーネーションが作られるなど、さまざまな作物や動物が開発されてきました。

 現在、世界中で流通している遺伝子組み換え作物は主に2種類。除草剤に強い大豆や菜種などのほか、作物自体が殺虫毒素を持つことで害虫を寄りつかないようにしたトウモロコシや綿などです。除草剤耐性作物は、除草剤を散布して作物以外の植物を枯らすことができるため、農作業の手間ひまを省いてきました。殺虫性作物は、作物自体に殺虫毒素ができるため殺虫剤を撒く必要がなくなり、これまた作物を作る手間ひまを省いてきました。

 それに対してゲノム編集は、遺伝子を壊して行う品種改良です。寒さに敏感な遺伝子を壊すことで、寒さに強い品種が開発できます。除草剤で枯れる仕組みを壊してしまえば、除草剤耐性作物ができます。食用油で成分を変えることも容易です。いま、さまざまな遺伝子がわかってきたことで、このような品種の改良が可能になってきたのです。

 すでに述べた、成長が早くて肉の多い豚やマダイなどのほかに、ウイルスの侵入口を壊すことで、病気になりにくい豚などが開発されています。

【遺伝情報を変える方法とルール】

◎ゲノム編集食品……遺伝情報の一部を切断、突然変異を起こした特定の遺伝子が機能を変更・喪失させる。審査は不要。

◎遺伝子組み換え食品……別の生物から取り出した特定の遺伝子を、植物や動物の細胞へと組み込む。審査が必要。

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最終更新:2019/12/7(土) 8:00
週刊女性PRIME

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