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いまさら聞けないビジネス用語…「デューデリジェンス」とは?

2019/12/7(土) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

M&Aを検討したことがある経営者であれば、「デューデリジェンス」という言葉を聞いたことはあるでしょう。しかし実際に何なのか、詳しく知らない方も多いでしょう。そこで「デューデリジェンス」とは何なのか、どのような作業を行うのかなど、基本的なポイントを解説していきます。※本連載では、事業承継を控える経営者に向けて、M&Aの基本を紹介していきます。

M&Aにおける「デューデリジェンス」とは?

デューデリジェンスとは、英語ではDue Diligenceと書き、Dueは適正、公正の意味で、Diligenceは努力、注意を払う意味で、Due Diligenceは適正で努力して注意を払う意味です。

M&Aにおけるデューデリジェンスとは、買手会社がデューデリジェンスを実施することによって、売手会社の経営状態、潜在しているリスク、問題点などを注意払いながらチェックを行うことです。

デューデリジェンスは最終契約の前に実施され、M&Aの成否を左右する最も大切なプロセスだといえるでしょう。

では、デューデリジェンスでは具体的にはどんな作業内容があるのでしょうか。見ていきましょう。

(1)財務デューデリジェンス

財務デューデリジェンスでは、公認会計士がメインに行われます。

●直近3期の決算書

●直近3期の税務申告書

●クライアントとの契約書

●借入れの契約書

●資産の評価

●簿外債務の精査

●株主総会議事録

など、売手会社の財務状況を詳しく調査し、最終的に買収価格を算出します。なお、財務デューデリジェンスでは、賃貸対照表に記載されていない簿外債務を洗い出すことも重要な役割です。未払い給与や退職金など、将来的に発生するだろう潜在債務を把握することによって、予想外の出費による損失を防ぐことができます。また、M&Aを実施する前の税務申告や実施後にかかる税金などについても調査します。

(2)法務デューデリジェンス

法務デューデリジェンスでは、弁護士をメインで実施されます。

●現在の債権債務状況の確認

●労務問題

●退職金など将来発生するかもしれない債務債権

●訴訟記録

など、売手会社は法律上のリスクをチェックします。

(3)ビジネスデューデリジェンス

ビジネスデューデリジェンスは、一般的にM&A仲介会社の担当者がメインに担当します。M&Aを実施することによって、商品、サービスの将来性、それらを買収することによって自社が得られるシナジー効果、収益力を調査し判断します。

(4)人事デューデリジェンス

M&Aにおいて、会社を買収した後に人材流出されるケースは非常に多いです。なかには優秀な人材を獲得することを目的に、会社を買収する買手会社も多いので、人材が流出してしまっては、M&Aは失敗で終わります。そうならないために、自社の人事制度、労使関係などをスムーズに融合する必要があります。様々な条件や仕組みをすり合わせするために、人事デューデリジェンスが行われています。

(5)ITデューデリジェンス

売手会社の管理システム、情報システムをそのまま使えるのか、自社のシステムとの統合でかかる費用などを調査するのがITデューデリジェンスです。ITの専門家が担当するケースが多いです。

(6)そのほかのデューデリジェンス

売手会社の状況に合わせて、下記のようなデューデリジェンスを行います

●クライアントデューデリジェンス

●特許など知的財産デューデリジェンス

●不動産デューデリジェンス

●技術力デューデリジェンス

これらのデューデリジェンスにより、

●売手会社の現在の組織のままで、事業計画通りの数字達成できるのか?

●今後の経営の課題点とは何か?

●期待していた重要業績評価指数(KPI)は達成できるのか?

●同業他社に勝てる強みはなにか?改善すべき弱みとは何か?

など、総合鑑定の結果に基づき、役員の交代交渉、買収価格の調整などを行う場合もあります。

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最終更新:2019/12/7(土) 12:00
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