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イージス・アショア配備は秋田市民を危険に晒す愚行。空撮で痛感するそのリスク

2019/12/7(土) 8:32配信

HARBOR BUSINESS Online

無駄無駄無駄なイージス・アショアの日本配備

 これまでに17回(過去の17回分はHBOL本体サイトで閲覧の場合、本記事下欄外にまとめてあります)にわたり、日本におけるイージス・アショアの配備計画について、それは合衆国防衛専用軍事施設であって日本の防衛にとって全く有害無益であり、平時においてですら日本の防空体制だけでなく自衛隊そのものを破壊する愚挙であると厳しく批判してきました。

 その中でとくに秋田イージスアショアは、先制奇襲核攻撃の最優先標的となる弾道弾防衛固定基地が人口密集地に隣接していることを指摘してきています。また合衆国海軍でも港内での使用を避けている大出力レーダーが人口密集地と産業施設に隣接していることを指摘してきました。

 今回、秋田放射能測定室「べぐれでねが」 のめたぼ氏から陸上自衛隊新屋演習場付近からの空撮写真を提供していただきましたのでご紹介します。

 撮影はドローンによるもので、最高高度は、自主規制いっぱいの500mです。高度規制については、航空局、所轄空港に申請、許可を受けているとのことです。(凄くたいへんだったそうです。)

 今回は、空撮写真をご紹介し、簡単な解説をします。詳細な解説は次回以降となります。

 本稿では、想定核出力50kt、爆発高度600~800m、爆心は新屋演習場としています。広島への核攻撃は核出力16lt、爆発高度600mでした。

 イージス・アショアは、地下サイロ、地下施設ではなくすべて地上施設ですので、地表爆発ではなく、標的直上での上空爆発が選択されると思われます。これは地表核爆発では、火球と衝撃波の威力が最大限に発揮できないためです。

新屋演習場付近上空からの空撮

 まずは、イージス・アショア配備予定地である陸上自衛隊新屋演習場付近からの空撮写真を東方(県庁・市役所側)、北方(秋田港側)、南方について3枚示します。撮影高度は、自主規制高度の500m以下で、めたぼ氏によるとこれらは500mで撮影したものとのことです。

 北朝鮮(DPRK)のMRBMに搭載されるであろう核弾頭は、50kt級の強化原爆で、空中爆発高度は600~800m程度と予想されますので、空撮写真の見通し距離と爆発点からの見通しはだいたい同じとなります。

 まず東方の県庁側です。地上には、天然の遮蔽物は全くなく、約8km先の山の麓まで完全に見通せます。これは、核攻撃の標的としては遮蔽する地形が多く不適であった長崎市でなく、絶好の標的であった広島市と同じになります。

 秋田県庁と秋田市役所は爆心からの距離2500m程度の地点に隣接しており、想定焼失半径の3000mに含まれます。

 写真手前は秋田運河で、その東側に倉庫などの商工業街区とロードサイド形の商業街区があり、その東に居住区、更に東に県庁市役所をはじめとしてCBD(Central of Business District中心業務地域)があり、すべて推定焼失半径に含まれます。核攻撃後、秋田県庁、秋田市役所、秋田県警察本部、秋田市消防本部、秋田市立病院は、機能を喪失したまま焼失することとなりますので、自治体の指揮系統を含め組織的都市防災は被爆後直ちに失われます。

 写真中央には、運動公園が見られますが、火災旋風*の発生によって、避難民は全滅することになります。
〈*関東大震災では陸軍被服廠跡で火災旋風が発生し、避難民3万8千人が死亡した。/参照:都内で火災旋風の危険性が高い7つの場所|AERA 2013/03/20〉

 写真右側に東部ガスの天然ガス(NG)ホルダー(球形のガスタンク)と液化プロパンガス(LPG)タンクがありますが、爆心からの距離が2500m程度ですので被害は受けるものの、大型デブリ(破片、瓦礫)の激突などが生じなければ辛うじて持ちこたえると思われます。一方で推定焼失半径内にありますので、秋田市南部の残存消防能力はガス施設への延焼防止に大きく吸引されることになります。旭川が爆心側の防火帯になりますが、NGガスホルダーやLPGタンクに延焼した場合は、小型核兵器並の爆発威力を持ちますので、残存消防能力をすべて投入してでも死守することとなります。

 なお、衝撃波と爆風によって、ガラスやトタンなどは8km程度先まで破壊されますので、写真の全範囲内でガラスによる死傷者が発生します。

 爆心から北側は、手前から研究・試験施設、球技場、公立の各種学校、工業地帯となります。約2000mの地点に木材工場があり、可燃物が密集していますので核攻撃後の生存の見通しはきわめて暗いです。

 写真中央右に見える秋田運河東岸には油槽所があり、石油タンクが密集していますが、爆心からの距離は3000m程度ですので、延焼しなければ誘爆することはないと思われます。一方で、延焼を阻止するために残存消防能力は油槽所に吸引されることとなります。油槽所の防衛に成功した場合は、3500m圏外に広がる住宅地への延焼は免れますが、失敗すれば周辺と秋田港は火の海になります。

 秋田運河河口対岸には、秋田港がありますが、機能は維持されると考えられます。但し、ガラスは破砕されるため、ポートタワーセリオン から飛散するガラスによって周囲への被害が予想されます。

 写真中央を横断する川は、一級河川雄物川(おものがわ)です。手前に広がる住宅街は、爆心から2500m以内に存在し、三方を雄物川、旭川、秋田運河に囲まれるため、全域が焼失するだけ無く、脱出もきわめて困難となります。

 残念ながら、生存にはきわめて暗い見通ししかありません。

 雄物川南岸(写真上部)は、爆発時に屋外に居た人は二度の火傷(水ぶくれになる)を負いますが、自然発火圏外であり、ガラスや火傷により大けがをする人が多数生じますが、街そのものは失われないでしょう。この領域では、適切な医療が提供されれば死者は発生しにくくなります。

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最終更新:2019/12/7(土) 8:32
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