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証券市場で防戦買いの弾が尽き始めた韓国、外国人の攻撃で… 文在寅が直視しない現実

2019/12/7(土) 15:30配信

デイリー新潮

 外国人から売られる韓国証券市場。だが、防戦買いの資金が尽き始めた。さあ、政府はどうする――。韓国観察者の鈴置高史氏が展開を読む。

株もウォンも下げ続ける

――韓国で外国人売りが続いています。

鈴置:11月7日から12月5日まで、外国人は21営業日連続で売り越しました。12月6日にようやく買い越しに転じましたが、週明けはどうなるか分かりません。

 今局面での累積売り越し額は11月29日の段階で、すでに史上最高額を更新しています(「米国にケンカを売った『韓国』から外国人投資家が逃避 ムーディーズには怪しい動きが」参照)

 12月6日のKOSPI(韓国株価総合指数)は前日比1・02%高の2081・85。この日は上げたものの、傾向としては11月15日の2162・18をピークに下げ続けています。

 為替も怪しくなってきました。12月6日は少し戻し、前日比3・50ウォン高の1ドル=1190・20ウォン。ただ、11月7日に1ドル=1156・10を付けた後はウォン安傾向に転じ今や、心理的抵抗線とされる1ドル=1200ウォンに迫っています。

 11月以降、外国人が株もウォンも売って逃げ出すという構図がはっきりとしてきたのです。

――韓国政府は困惑しているでしょうね。

鈴置:文在寅(ムン・ジェイン)政権に危機感があるかは分かりません。そもそも、経済知識に乏しい左派の人々が要所を占める政権です。

 それに現在、地方自治体の首長選挙に青瓦台(大統領府)が警察を使って介入したという大スキャンダルが発覚。野党や保守メディアはこれを武器に政権を追い詰めつつあります。株価どころではないでしょう。

年金基金が買い支えてきた

 仮に政権が危機感を持って対応しようにも、市場を守るための弾(タマ)がなくなりかけています。グラフ「韓国証券市場で戦う外国人と国民年金」をご覧下さい。今年8月から外国人売りが本格化すると、国民年金基金が大量に買い入れ、暴落を防いできました。

 毎日経済新聞は年金基金の「功績」を指摘していました。「年金基金の年内買い越し余力は10兆…『配当株に注目』」(11月3日、韓国語)です。

・年金基金は8月2日、KOSPIが1900台に下がった後、大量の買い越しに転じ、証券市場の安全弁の役割を果たした。
・8月末に1967・79にまで下げ、前月比で2・456%急落していたKOSPIは、年金基金の実弾攻勢のおかげで9月に入り、2063・05と前月比4・766%上昇。2000の水準を回復するのに成功したのだ。

 年金基金は、9―10月は外国人の売り越し額を上回る規模で買い越しました。しかし、「実弾攻勢」はここで止まりました。国民年金基金が定めた運用基準の買い上限に達し始めたのです。

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最終更新:2019/12/7(土) 16:54
デイリー新潮

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