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【識者が選ぶ2019ベスト11】MVPは横浜の戦術に不可欠なセンターバック。外せないのは実働4か月の久保建英

2019/12/8(日) 11:10配信

SOCCER DIGEST Web

優勝の横浜から5名を選出。攻撃的スタイルも後方にこそ替えの利かない選手が並んだ

 優勝の横浜から5人を選出したが、攻撃的なスタイルを貫いたチームながら3人は守備者になった。裏返せば、どこからも崩せる攻撃陣は多士済々で誰が故障をしても穴が埋まるが、むしろ後方には独特の戦術に即した替えの利かない選手が並んだ。

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 特に朴一圭は、ディフェンスラインを高い設定にするので広範な守備をするとともに、最後尾から見事にビルドアップの起点の役割も果たした。横浜の戦術にフィットした守護神で、J3の琉球から発掘してきたスカウトは近年稀な大ヒットと言える。また背後に大きなスペースを空ける勇敢な戦いは、最後尾にチアゴ・マルチンスがいなければ成立せず、その貢献度の大きさからMVPに選んだ。

 一方攻撃陣では、前半牽引したエジガル・ジュニオ、後半から加入しフィットしたエリキ、さらには左サイドから果敢な仕掛けを見せ続けた遠藤渓太など功労者が並ぶが、やはりシーズンを通しての貢献度から仲川輝人とマルコス・ジュニオールを組み込んだ。

 反面同じ2列目では実働4か月間あまりながら久保建英を外すわけにはいかない。昨年のFC東京は、前半首位争いをしながら後半戦に入り急失速。長谷川健太監督は「永井謙佑の故障が痛かった」と振り返った。今年も目立った補強もなく苦戦を予想したが、手持ちの駒から久保が大化けしてチームを救い、リーグ全体を見渡しても前半戦のヒーローとなった。逆に久保が抜けるとFC東京の攻撃の質が一気に低下。33節の浦和戦では、ディエゴ・オリヴェイラと永井の2トップが揃って故障し力尽きた。なおアタッカーは、ダビド・ビジャ、古橋亨梧(神戸)、エリキ(横浜)、チャナティップ(札幌)らも特筆に値する活躍を見せたが、残る1トップのポジションにはFC東京快走の原動力となったD・オリヴェイラを据えた。

センターバックはMVPチアゴ・マルチンスとより困難な状況を支えた…

 2位のFC東京では、中盤でアグレッシブな守備と推進力でチームに勢いをもたらした橋本拳人と、ここ数年は圧倒的な走力を基盤に攻撃面ではエース級の働きを見せて来た室屋成を選択。ボランチはワンプレーごとの質ではレオ・シルバ(鹿島)やイニエスタ(神戸)に一日の長があるが、故障での離脱が目立ち、久保ほど鮮度の高いインパクトはなかった。結局このポジションの層が厚い川崎でレギュラーを奪取した田中碧とも考えたが、迷った末にチーム状況が悪化した際にもコンスタントな貢献を見せて来た山口蛍(神戸)を再評価した。

 そしてCBもうひとりは、シマオ・マテ(仙台)とダンクレー(神戸)が甲乙つけ難く、チアゴ・マルチンスを加えて3バックも考えたが、上位陣に4バックが多く、より困難な状況を支えたシマオ・マテを選んだ。

文●加部 究(スポーツライター)

最終更新:2019/12/8(日) 19:53
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