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横浜番記者が知る栗原勇蔵という男。「マリノス一筋」を貫いたプレーヤーの素顔と本音とは?

2019/12/8(日) 14:37配信

SOCCER DIGEST Web

出番が減ってきたここ数年は、いつ区切りをつけるかずっと考えていた

 30歳を過ぎてからも他クラブからのオファーはあったし、どうすべきか考えている姿も見てきた。今後の人生設計など、いろいろシミュレーションしていたのだろう。条件面だけなら、もっといいオファーもあったと思う。でも最後は、いつもマリノスへの愛情が勝った。

 出番が減ってきたここ数年は、いつ区切りをつけるかずっと考えていた。「ずっとマリノスの選手でいたい。でもオレがいたら1枠使ってしまうわけで、例えばそれで若手がひとり入れなくなる」と悩んでいた。どこまでも物事を俯瞰して考えている男だなと感心させられた。

 プレースタイルだけを切り取るとフィジカルやヘディング、豪快といった類のワードが並ぶのだと思う。でも実際はとても思慮深く、繊細で、気遣いの人だ。自分自身を「アスリート向きではない」と話すのは、違う仕事や役割にも適正がある新たな可能性と考えていい。

 これからの活躍の場は、現場での指導者か、はたまたバックオフィスか。いずれにせよ選手生活が終わってからも、勇蔵はトリコロールの一員のままだ。ファン・サポーターにとって、これ以上の形はない。

文●藤井雅彦(ジャーナリスト)

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最終更新:2019/12/8(日) 14:37
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