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浦和DF槙野、クラブの“方向性のなさ”に危機感 「このままでは来季も残留争いに…」

2019/12/8(日) 6:10配信

Football ZONE web

ペトロヴィッチ監督退任後、同じメンバーで180度違ったサッカーに臨むミスマッチ発生

 浦和レッズの日本代表DF槙野智章は、7日のリーグ最終節、ガンバ大阪戦に2-3で敗れてシーズンを終えると、「このままでは、来季も残留争いになってしまう」と危機感を滲ませた。

【動画】槙野智章が「このままでは来季も残留争い」と警鐘 浦和、守備陣が3失点でシーズン最終戦に敗北

 槙野は今季、リーグ戦34試合中32試合に出場。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では準優勝という結果こそ残ったが、リーグ戦では「最初から最後までエンジンがかからなかったような」と表現する、勝ち点37での14位で終えた。最終的にプレーオフ行きの16位になった湘南ベルマーレとの勝ち点差は、わずかに1だった。

 浦和で8年目のシーズンを終えた槙野だが、その間にここまで成績が低迷したのは初めてだった。2012年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督の就任と同じタイミングで加入した男は、そこからのチームの変化や課題について語った。そこには17年夏にペトロヴィッチ監督と契約を解除した後、陣容と目指すサッカーの“ミスマッチ”が起こったという。

「ミシャの時は形があり、それに応じた補強もしたと思う。その戦術で5年半をやった後、同じ選手たちで180度違うサッカーをしてきた。それでもACL(17年の優勝)や天皇杯を勝ち獲っているんですが、それが良くも悪くもというか。どういう方向性で行くのかが定まってこなかった。今、残っているメンバーを見ればアクションのほうが良さが出ると思いますが、リアクションにもなっているので」

 槙野が強調したのは、クラブから方向性を示してほしいという願いに集約された。例えば優勝した横浜F・マリノスを例にとって、「昨年に対戦した時、来シーズン(今季のこと)はもっと良くなるだろうと感じたんですね。そういうものは決して偶然じゃない。このチームもそういうものを作らないといけない。チームと選手たちがオフの時間の中で話し合っていくことも必要だと思う」と、一貫性の中で強化されていくチームである必要性を説く。

「こういうシーズンだからこそ気づくこともある。大きな変化、動きがないと変わらない」

 DFの中でも攻撃的なプレーを得意とする槙野は、その得点力も本来は魅力の選手だ。しかし、サンフレッチェ広島でデビューして1試合のみの出場だった2006年以来、Jリーグでプレーしたシーズンでは今季が初のノーゴール。繰り返されたセットプレーのトレーニングも功を奏さなかったという一つの象徴的な数字かもしれない。チーム全体を見ても、リーグ34試合34得点で、平均得点はジャスト1点。これではなかなか上位進出は望めない。

 ペトロヴィッチ監督が指揮を執っていた当時、失点の多さにこそ課題を指摘されたものの、攻撃力や得点力を不安視されたことはなかった。それが、わずか2年半でこのような状況にある。それだけに槙野は、「攻撃のバリエーションは、どうしたって増やさなければいけない。このままでは、来季も残留争いになってしまう」と警鐘を鳴らした。

「こういうシーズンだからこそ気づくこともある。大きな変化、動きがないと変わらない。タイトルやチャンピオンを目指すというクラブであれば、そうするべき」

 2020年の浦和がどのような形で戦っていくのか、現時点では分からない。しかし、現場の選手レベルでも変化の必要性を痛感したシーズンだったことだけは間違いない。

轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada

最終更新:2019/12/8(日) 6:10
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