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ドラマ戦略のカギは「出演者のフォロワー数」と「動画サイト連携」

2019/12/9(月) 10:02配信

FRIDAY

たとえ所属タレントが主演するドラマのHPであろうと、ジャニーズ事務所はこれまで、所属タレントの写真のネット掲載を禁止してきた。それだけに昨年、「転載はNG」という条件つきながらジャニーズタレントの写真がネット解禁されたときは、ファンから驚きの声が上がった。キー局ドラマ制作スタッフは、「いまや、ドラマのヒットにSNSとの連動は欠かせない」と言う。

撮影用ライトにくっきりと浮かび上がる『けもなれ』ロケ中のガッキー。通りすがりの人たちも思わずふり返っていた

「SNSとの連動がトレンドになったのは、’16年秋に放送された『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の大ヒットが大きいですね。エンディングで流れる『恋ダンス』をマネして踊った動画をSNSにあげるのが大流行しました。ドラマ公式SNSが主演の新垣結衣や星野源のオフショットをアップ。その都度、ネットニュースで取り上げられたことも快進撃を後押しした。『逃げ恥』以降、各局が公式SNSに力を入れ始めましたが、ジャニーズのタレントがキャスティングされていると、企画段階で『ネット展開ができないじゃないか』とスポンサー等に難色を示されるケースが増えていた。さすがのジャニーズもスポンサーの意向は無視できないということです」

そういうわけで、「ここ数年、SNSのフォロワー数がキャスティングをするうえで重要なファクターになっている」と芸能プロ幹部が証言する。

「ギャラや知名度で似たり寄ったりの俳優が複数いて、誰にするか迷ったときなんて顕著です。ツイッターやインスタグラムなどタレント個人のSNSのフォロワー数が多いほうが採用されます。我々もそれがわかっているので、売り込みの際にSNSのフォロワー数をアピールします。フォロワーを増やす方法や、炎上しない施策などを講習会でタレントに勉強させる事務所も増えています」

SNSと並び、ヒットに欠かせないコンテンツとなっているのが動画配信サービスだ。本編では描ききれなかったサブストーリーやスピンオフ作品の配信がファン獲得に一役買っている。

「菅田将暉主演の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)は、最終回放送後に有料動画配信サービス『Hulu』で〝卒業式〟を描いたサブストーリーが放送されたのですが、アクセスが集中してシステムがダウンしました。ただ、悪ノリして失敗するケースも散見されます。’17年にやはり日テレで放送された『愛してたって、秘密はある。』は『本当の完結編はHuluで』と告知して、テレビの視聴者をバカにしているのか、とクレームが相次ぎました。事件の黒幕の予想がブームとなった『あなたの番です』(日テレ系)も謎の一部が『Hulu』を視ないと解けないことがわかり、一部視聴者からブーイングが起きました」(ネットニュース記者)

動画サービスとの連携には、「本編の話題づくり以外にも旨味がある」と言うのは、キー局プロデューサーだ。

「『Hulu』は日テレの子会社ですし、おなじく有料動画配信サービスの『Paravi』には、TBSやテレビ東京が出資している。視聴者数が増えれば、自社の収益になるわけです」

ネットとWINWINの関係を築くことが、テレビ局の基本戦略として根付いてきた証拠だろう。

『FRIDAY』2019年12月13日号より

FRIDAYデジタル

最終更新:2019/12/9(月) 10:02
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