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かつての定番パーツが消えた? いまのクルマに「ターボタイマー」は不要なのか

2019/12/9(月) 6:21配信

WEB CARTOP

いまのクルマにターボタイマーは原則不要

 いまとなっては、ちょっと懐かしい響きに聞こえるターボタイマー。毎分10~16万回転という高回転と高温に晒されるターボチャージャーのローターシャフト(軸)の焼き付き等を防ぐため、イグニッションキーをオフにしても、数分間アイドリングを続け、軸受け部分にオイルを供給し続けるというのが、ターボタイマーの役割だった。

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 80年代の後半から90年代初頭のターボ車、とくにチューニングカーには、このターボタイマーをつけるのが流行ったが、いまのクルマではほとんど見かけなくなってしまった……。ということは、いまのクルマにターボタイマーは不要ということでいいのだろうか?

 結論からいうと、いまのクルマにターボタイマーはほとんどいらない。理由はいくつかあるが、かつてのターボチャージャーは、ローターシャフトをエンジンオイルでフローティングさせ、オイルで潤滑&支持させるタイプが主流だったので、エンジンを止めてオイルの供給が止まると軸受け部分が焼付く可能性があったので、走行後すぐにエンジンを止めたりせず、アフターアイドリングが必要とされた。

 ところがいまのターボチャージャーの軸受けは、ボールベアリングが主流。オイルにそれほど頼る必要がなくなってきている。またターボの材質自体もよくなっているし、精度も向上。熱に強い材質も使っているし、冷却もオイルだけでなく水冷を併用しているので、ターボの耐久性はグッと上がっている。

高速走行時のターボへの負担も少ない!

 ターボ車でもアイドリングストップ機能がついているクルマが多いことからも、自動車メーカーが、いまのクルマにアフターアイドリングは不要と考えていることはよくわかる。もっと過酷な条件で走るレーシングカーでも、スーパーGTや耐久レースなどのレギュレーションには、「ピットで車両を停止するときはエンジンを停止しなければならない」と書かれていて、直前まで全開走行で走っていたレーシングカーでも、ピットでクルマを止めた瞬間、エンジンをストップさせているほど! オイルメーカーの技術者も、「一般道での走行ではアフターアイドリング入りません」と言い切っていた。

 高速道路の場合は、ターボの負担も大きそうだが、回転数の変動は一般道よりも少ないぐらいで、意外に回転数も低めで安定。なにより走行風がラジエターなどにたっぷり当たるので、クーリングはそれほど辛くはないとのこと。

 SAやPAに入るときに、少し早目にアクセルを戻して、駐車場内で空いているスペースを探して1~2分ほど徐行していれば、それで十分アフターアイドリングになるという。

 サーキットなどで高回転高負荷のまま何ラップも連続走行すればタービン軸受けの温度は 150℃ ~ 200℃まで上昇するが、ピットインする前にクーリングラップを入れてピットやパドックで数分間アイドリングさせておけば、油温も下がるので、ターボタイマーはとくに必要ない。

 逆に上記のようにピットでエンジン停止を求められたり、事故が起きてしまったときにエンジンを切れない方が問題になることも!

 というわけで、ターボタイマーは原則として不要。それより、高品質のオイルを選んでコンディションが悪くならないうちに交換してあげる方が、エンジンとターボチャージャーを守るのにはもっと重要。ターボの寿命を気にする人は、いいオイルを早めに交換することを優先しよう。

藤田隆太

最終更新:2019/12/9(月) 6:21
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