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カワサキ Z1/Z2などZ系エンジンに最新の心臓・アルミ製「ICBMエバースリーブ」を投入!

2019/12/9(月) 11:19配信

WEBヤングマシン

バイクいじりはヤメラレません!カワサキ KZ900LTD[1976]

カワサキZ系の純正鋳鉄スリーブがシリンダーバレルの中で踊って抜けるのは、Zユーザーにとっては半ば常識。バイクいじり専門誌『モトメカニック』がオススメしたいのは、鋳鉄より硬度が高く耐摩耗性も優れたアルミ製メッキスリーブを使う、井上ボーリングが開発した「ICBMエバースリーブ」だ!

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抜けてしまうカワサキZ系の純正鋳鉄スリーブをアルミ製メッキスリーブに

アルミ製のシリンダーバレルと鋳鉄製スリーブという従来からの組み合わせを改め、鋳鉄より硬度が高く耐摩耗性も優れたアルミ製メッキスリーブを使うのが、井上ボーリングが開発した「ICBM」である。

カワサキZ系の純正鋳鉄スリーブがシリンダーバレルの中で踊って抜けるのは、Zユーザーにとっては半ば常識。ではそもそもなぜスリーブが抜けるのか? 大きな要因は、アルミ合金製のシリンダーバレルと鋳鉄製スリーブの線膨張率の違いにある。アルミは鋳鉄に対して約2倍の線膨張率を持ち、同じ温度で加熱すればアルミの方が2倍膨張する。さらにアルミ合金には高温で荷重を掛け続けることで歪みが増大する「クリープ」という問題もある。

〈エンジン分解前の走行距離は5000km弱だったが、ガス台で120度程度に加熱して逆さまにしたら、鋳鉄スリーブは何の抵抗感もなく抜けてしまった。新たに鋳鉄スリーブを圧入しても、やがてはこの運命だ〉

製造から5年や10年ではさして問題にならないかもしれない歪みや変形も、40年を経た後には恒久的な変形として鋳鉄スリーブとの間に緩みを生じさせる原因となる。

新たな鋳鉄スリーブを圧入しても、素材の性質からいつかは再び緩むが、それは次に緩んだ時に考えれば良いだろうという考え方もある。しかし井上ボーリングでは、せっかく内燃機加工を行うのなら、すでに分かっているネガティブな要素は克服したいという信念の下、アルミメッキスリーブの実用化を果たした。

そしてICBMを実用化した井上ボーリングが、アルミメッキスリーブの普及を目的に開発したのが「エバースリーブ」である。鋳鉄スリーブの場合、スリーブの外径よりシリンダーバレルの内径を6/100~8/100mmほど小さくして、120℃ぐらいまで加熱膨張させた上でスリーブを圧入するが、これに対してエバースリーブは、シリンダーバレルの内径をアルミメッキスリーブ外径と同じか、1/100mmだけ小さく加工するという。鋳鉄スリーブなら確実に緩む内径差だが、シリンダーバレルとスリーブが共にアルミ製なら走行風で冷却されるシリンダーバレルより燃焼時の熱を受けるスリーブの方が膨張するはずだから、スリーブの密着度は高まるのではないかと想定。

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最終更新:2019/12/9(月) 11:19
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