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働き方改革も後押し!今の日本にペーパーレス化が必要なワケ

2019/12/9(月) 15:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

帳簿や記録など、これまで紙で保存しておいた情報をデータ化する「ペーパーレス化」。ペーパーレス化が進む海外諸国と比べ、日本は遅れを取ってしまっているといえます。対して、自社は先駆けてペーパーレス化に取り組めていると思っていたら、間違った方法を行ってしまっているケースも。本記事では、ペーパーレス化普及に取り組む横山公一氏が、日本におけるペーパーレス化の現状を解説します。

「ペーパーレス化」が仕事に変革をもたらす

「オフィスのペーパーレス化」「ペーパーレスオフィス」。数年前からこんな言葉があちこちで語られ、多くの企業によって実践されています。もちろんその進捗は企業によってまちまちです。あなたの会社はいかがでしょう? どこまでペーパーレス化が進んでいますか? それによって、何らかの変化は起こったでしょうか?

「当社はペーパーレス化進んでいるよ」という会社の方々。素晴らしいです。ただ、そういう会社は、まだまだ日本では少数であると思います。まずは成功……と安心して、さらなるペーパーレス化へと進まれると良いでしょう。

「思うように進まなくて……どうすればいいかな?」と悩んでいる会社や、「ペーパーレス化といってキーワードとしては理解できるけど、何から手を付けていいのかわからないよ」と思考停止に陥っている会社が多いかと思います。

筆者は、大学卒業後、公認会計士/税理士として、大手監査法人にて勤務。その後、自身で金融分野に特化した会計事務所を起業し、現在は企業・オフィスのペーパーレス化を実現するためのITサービスを提供する会社の代表をしております。

創業以来、多くのお客様のご相談を受けておりますが、前述のとおり、「ペーパーレス化」について悩まれていたり、何をすればいいのかわからず、取り組みが進んでいない会社を数多く見てきました。

そういった皆様に「ペーパーレスとは何か?」「ペーパーレス化を行うことで、会社が、業務がどのように変わるのか」を理解していただきたいと思い、書籍『オフィスの生産性革命! 電子認証ペーパーレス入門』を出版させていただくことになりました。

「ペーパーレス化」と聞くと、多くの方は次のような回答をされます。

「ペーパーレス化って……これまで紙に落としていた情報をデータで保存する、ということでしょう?」

「プリントアウトしていた書類をPDF化すること?」

いずれも正しい認識です。帳簿や記録など、これまで紙で保存しておいた情報をデータ化することは、まさに「ペーパーレス化」にほかなりません。

しかし、データ化した後に、紙の書面はそのまま捨てていいのでしょうか? 答えはNOです。会社内で取り扱う帳簿や記録などの文書情報は、税法や会社法などの様々な法令により「書面にて保存・保管すること」が取り決められています。

2005年にe-文書法という法律が制定され、これらの保存・保管を「電磁的手法(つまり電子データ)」にて保存・保管することがOKになったのですが、ほとんどの企業にはこの法令は認知されておらず、「PDF化」=「ペーパーレス化」だと思っている企業が多いです。これらの書類を法令に準拠した形で電子データに変換し保存・保管して、初めて「ペーパーレス化」、つまり紙の書面は廃棄できるようになります。

そして、今まで紙で保存・保管していた情報をデジタル化することで、データの活用による業務改善、コスト削減、コンプライアンス強化などといったビジネスへの貢献につなげることもできます。「書類のPDF化」を「法令準拠」と「データのデジタル化」、これを同時に行うことでこそ、真のペーパーレス化が実現可能なのです。

日常的に社内でやりとりする書類……たとえば会議の資料や稟議書、各種の申請書類などもデジタルデータでのやりとりにすれば、プリントアウトの手間がいりませんし、用紙や印刷費の節約にもなります。時間的にもコスト的にも効率が良いはずです。

さらに取引先や顧客など、社外とのやりとりもペーパーレス化するとどうでしょう。見積書や請求書、提案書などをペーパーレス化してメール送付すれば、ほぼリアルタイムで先方に届きますから、郵送のタイムラグがなくなります。送料もカットでき、コストダウンにもつながります。契約書などは双方の間を複数回、行ったり来たりするものですが、これもペーパーレス化すれば、大幅な時間短縮につながり、業務が一気にスピードアップします。

「いや、さすがに契約書はまずいでしょう?」

そう思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。ペーパーレス化の進んだ海外諸国と比べると「遅まきながら」の感がありますが、日本でも2001年になって、いわゆる「電子署名法」が施行されました。これまで紙の原本を用いていた他社との契約が、電子署名を付したデータファイルのやりとりでもできるよう、法整備がなされたのです。ペーパーレス化を下支えするITインフラも、セキュリティの面も含めて十分に普及しています。すでに日本におけるペーパーレス化への流れは、力強く動き始めているのです。

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最終更新:1/8(水) 17:12
幻冬舎ゴールドオンライン

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