ここから本文です

寒い冬だから……東京の“知らない街”で食べた300円「あつもりそば」が超絶品だった話

2019/12/10(火) 11:00配信

文春オンライン

 師走である。今年1年あまり良いことがなかった。豪雨暴風に複数の台風襲来。夏が長く春秋は短く、そして、すぐに冬が到来する。最近の気象の傾向だ。せめてこの12月はこの時節に合ったうまいそばでも食べたいものだ。

【写真】梅島駅「雪国」のアツアツそばの写真を見る(全16枚)

 そういえば、冬らしい店名の大衆そば屋が東武スカイツリーラインの梅島駅にあることを思い出した。「雪国」である。よく晴れた師走の昼下がり、1年半ぶりに訪問した。

梅島駅を出てすぐの立ちそば「雪国」

 梅島駅は南に北千住と荒川、北に西新井大師があるロケーションだ。細長い構造でロータリーはない。行くたびに東西南北がわからなくなる不思議な駅だ。「雪国」はそんな梅島駅改札を出てすぐ。

 先代が昭和54年に開業し、二代目の若大将の山田さんが引き継いで5年前にリニューアルして今に至っている。自分が最初に訪問したのは先代が切り盛りしていた2004年だった。当時のファサードはベージュで枯れた感じの店先だったが、味は絶品だった。

 今の「雪国」は真新しく落ち着いた雰囲気となり、内装も大きく進化した。左に4人掛けテーブルが2つと2人掛けテーブルが1つ、右に厨房とカウンターという造作で、ゆったりと食べることができる。かつて訪問した先代の時のレイアウトが思い出せない位、ぴったりと配置されている。

 訪問時も、近所の商店主だろうか年配の男性や、女性1人客、カップル、高校生などが入店していた。地元民には使いやすい日常そば屋というわけである。

 山田店主に挨拶してメニューを食い入るように眺めてみた。すると、他店であまり見ない面白い記述が掲載されていた。それは次のようなものだった。

「麺が4種類から選べます」

 ●麺が4種類から選べます。
 更科そば・細白麺(蕎麦粉4割)180g
 藪そば・細黒麺(蕎麦粉3割)190g
 田舎そば・太黒麺(蕎麦粉3割)200g
 うどん250g

「雪国」は大手製麺のむらめんの茹で麺を使用している。大勢の人の好みに合わせて揃えたようだ。更科そばは一番粉を主に使用、藪は二番粉、田舎は三番粉あたりを使用しているはずだ。配合まで書いてあるのがなんとも大衆っぽくて潔い。

1/3ページ

最終更新:2019/12/10(火) 11:00
文春オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事