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「妻の不倫」で離婚…慰謝料、養育費、親権はどうなる?

2019/12/10(火) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

離婚原因はさまざまですが、「妻の不倫」が原因という場合も結構多いものです。今回は女性の不倫が離婚原因の場合について見ていきます。※本連載は、弁護士の稲葉治久氏の著書『男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学』(幻冬舎MC)の内容を一部抜粋・改編し、よくある男女トラブルと、それに適切に対応するための法的知識をわかりやすく解説していきます。

妻に不倫された場合、慰謝料はどうなる?

前回(関連記事「 不倫の慰謝料、相場は?「妻にはまったく未練がないけど… 」」)男性側が不倫された場合の対応方法について触れました。妻に不倫されたとしても、「本当にごめんなさい。反省しているわ」「わかった、今回だけは許そう」などと、その後、夫婦の関係が元に戻るのであれば、もちろんそれにこしたことはありません。

しかし、残念ながら、最終的に離婚へと至ってしまった場合には、妻に対してどのような要求が可能となるのでしょうか。また要求する際にはどのような点に注意を払っておくべきなのでしょうか。

まず、慰謝料の請求とあわせて財産分与を求めることができるのは、夫の不倫が原因で離婚する場合と変わりありません。

そして、妻の不倫が原因で離婚することになったのですから、この場合、夫は財産分与の交渉を自分に有利な形で進めることが可能となるでしょう。

すなわち、妻のほうから「不倫相手とどうしても一緒になりたいから離婚してほしい」と求められたときには、「別れてあげてもよいが、ただし、こちらの財産は一切、分与しない。一銭たりとも分けないからな」と強気の条件を示せば、おそらく「それで構わない」と応じる女性が少なくないはずです。

その結果、本来であれば、与えなければならなかった財産を与えずにすむ、つまりは自らの財産を守ることが可能となるわけです。

不倫相手への慰謝料請求は、財産分与の前に行う

ただし、ここで一つ注意が必要となるのは、妻に対して財産分与を行わなかった場合には、不倫相手から慰謝料を得られなくなるおそれがあることです。

妻に不倫された場合、夫は不倫相手に対して慰謝料を請求できます。それに対して、相手は「慰謝料は、財産分与を行わなかったことによって、すでに実質的に支払われている」と主張してくる可能性があります。妻側が本来、財産分与により受け取ることができた金銭と、慰謝料相応額を相殺させたのだというわけです。

このような相手側の主張が、実際、裁判では認められることがあります。つまりは、「妻を裏切らせた憎たらしい男に慰謝料を払わせて、痛い目にあわせたい」という思いがかなえられなくなるおそれがあるわけです。

それを避けたいのであれば、不倫相手への慰謝料請求を離婚する前に行うことです。それなら、当然、相手は財産分与を理由として慰謝料を拒むことはできません(離婚は成立していないので慰謝料の額は低くなると思いますが)。

そして、不倫相手から慰謝料を得た後で、「どうしても離婚を認めてほしいのであれば……」と、財産分与についての交渉を行えばよいのです。

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最終更新:2019/12/11(水) 11:27
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